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「あがのあねさま」コメンタリー(3話)

 本編とともにお楽しみください。本編はこちら。

 3話ー。

 冒頭、SDGsの話。いや私、個人的にはまじめに取り組まないとやばいよと強く思うのです。地球温暖化だけ見てる人もいるけど、SDGsってほかの社会問題も幅広く包括的に扱ってる話なので。というかいい加減人類の進化を自分で理解して推し進めないと無理がきまくってろくな未来は来ないばかりか人類の存続すら危ういよね、って話なのに、すごく矮小化されたり誤解を混ぜ込んだりしてるのが何とも。
 「家畜がかわいそう」とかはSDGs関係ないのにNHKで何度も取り上げられてるし。おかしいっつーの。SDGsには食料の安定供給はあってもそんなおセンチな話は入ってない。ムードだけでそれっぽいって混ぜ込むのやめてほしい。人類の未来の生存賭けたシビアな話をしてるのに何やってんだ。

 とくに子どもにSDGsの歌うたわせて、なんてのもいい加減にしろと思う。子どもにやるんじゃなくて大人が真剣にガチで話し合わないとダメな課題なのに子どもの善行みたいにするのは偽善臭ばかり強くなってろくなことない。それより実際金払ったり働いて苦しんでる大人世代が考えなきゃならんだろ、と思う。

 でも大人はずるいからなあ。日本が頑張って石炭火力の排出炭酸ガスを資源として再利用しちゃうような究極の火力発電やってんのにそれを理解せずに火力だからダメ、石炭だからダメっていって化石賞なんて送りつける欧州とかふざけんなもいいところですよ。そのくせ彼ら挙句の果てにウクライナでもめたらLNG足りなくなって日本に分けてくれなんて言い出して。え、化石賞って言ったのはどの口でしたかね。でも彼らそれ無視して一切頭も下げることなくLNG持っていくんですよ。恥知らずめ。それにグレタさんはやくウクライナいってプーチン止めてくれよ。今どこにいるんだよ。ほんとふざけてる。

 と、ちょっとしたきっかけでうばっと憤怒がほとばしり出てしまうわけです。今のSDGs、進め方絶対おかしいですよ。こんなやり方で実現できるわけがない。もっとシビアで深刻で切実な問題なのに。

 そんな我らが能代さん、今日は新発田のショッピングモールにお出かけです。阿賀野さんに誕生日のお祝いを買いに出かけた能代さんと矢矧さん。おやおや矢矧さん、ここでなにに気がついたのでしょうか? って「ぶらり途中下車の旅」じゃなーい(ひどいっ)

 本屋がない世界。いやこれ洒落ならんのですわ。うちがお勤めしてる神奈川の田舎町ではとうとう書店が大きめのスーパーに併設されたチェーン書店の1つしかなくなっちゃった。前は個人経営の本屋さんがいっぱいあったのに今やほぼ全滅ですよ。

 日本の書店数

 見ると1999年に22296店あったのが2020年には11024点に。半分以下です。
 図書館数(公共図書館の現状)


 は1999年に2585だったのが2019年には3303に増えてる。
 また書籍の売上みると


 書籍雑誌ともに減ってても電子がそれ補って成長させてるのがわかる。

 ここまで本離れ活字離れってメディアの枕詞になってたけど、実際は電子へのシフトが進んでるわけで、旧来の紙書籍しか扱わない書店が減らざるを得ないのも当然なんですよね……。

 だからホントは電子書籍ニーズも取り込んだ業態を模索するしかないと思うんですよ。
 ありそうなのは小さなイベントをやるイベントスペース。結局本好きは減ってないんだから小さな本好き向けイベントを不定期定期に開催してそこから収益を得ればいいと思うんです。読書会や小説投稿サイト攻略サークル支援とかやって、そこでそれを電子紙に関わらず本の売上につなげる。
 POD(プリントオンデマンド)対応も進めていく。たとえば小さなキンコーズみたいな設備を持つようにする。なにしろこのコロナ禍でもコミケやその類似イベントに本出して持っていく人が絶えないんだからそれも収益につなげる。
 ぶっちゃけ製本見本を揃えて同人誌の製本のコンサル業務やるんでもいいと思うんですよ。

 VR対応って手もあるけど、せっかくリアル店舗持ってるんだからその利点を活用する。本棚づくりなんてのも技能なんだから、それを応用した電子と紙のハイブリッドの陳列を考える。

 正直、懐古趣味で本屋やってて出版は斜陽化してるなんて言う人はもうどうでもいいんです。そういう趣味は勝手にやっててくれ。でも書籍と人との出会いとか付き合いでの商売の可能性はまだまだなくなってないと思う。

 というか今それをどうDXとかを使って具体化するかのチャンスなんだと思うんですけどね。実際これに近いことアメリカで始めた書店もちらほら出始めてるんだし。といいつつ最近私、すこし株やってるけど文教堂GHD、ほんと死にそうな株価なんですよね……。がんばって……。

 というわけで作中の書店さん。雑貨と組み合わせるのはすでに今ヴィレッジヴァンガードでもやってるけど奥の方にこっそり旧来書店のような内装をしてます。店員さんの接客コンサルもあるし進んだPODの設備も整ってる。懐古趣味と先端技術を合わせた書店ですね。

 実は私、新発田の書店のこと調べてたら、ものすごく昔気質な店を発見して。だって今どき書店の床が土間とか、どんな昭和だよっ、ってとこがあるんです。いかにも地域の文化の中心だった時代を残してるなーと。そう、昔、書店は地域の文化の中心だったんです。私なんか高校時代は学校帰りの書店と模型店は同好の仲間とあつまるサロンでした。そして書店で発売の雑誌見ると、次の日の高校はその雑誌の話題で盛り上がる。そんな時代はもうないのかもしれませんが、書店が文化拠点としての意義をいまでも取り戻すことはできると思うんですよね……。青森県八戸市だと書店と図書館を複合させた展開してるらしいけど、そういうのも一つの方向だと思います。

 で、阿賀野さんにプレゼントする本。タロットの文化的な側面の解説本、つい最近出ちゃったんですよね……。面白そう。

 でもこの作中ではその上でタロットカードを付録につけて、なおかつ装丁も凝ってる豪華本ということにしてます。3Dプリンタとかレーザーカッターとか組み合わせたPOD印刷機がでてきます。これホントに作れると思うのね……。いずれ実現すると思います。

 そしてそんなショッピングのひとときをすごす能代と矢矧に緊急発進命令。これHOT S/Cって書きましたが、自衛隊の基地のアラートハンガーの動画資料見るとHOT/SCだったりHOT S/Cだったりするような気が……。どっちなんでしょうね。

 人々の前で飛翔姿に変身して発進する二人。アニメとか特撮だと一番の見せ場になるでしょうね。見てみたい……というかだれか能代さんたちのコスプレしてくんないかな(ひどいっ)。

 能代さんたちに課された任務は人工衛星の撃墜。良からぬ宇宙利用をしてる国があって、それを良からぬ勢力が悪用してるという話。

 今日(2022/2/22)ロシアのプーチンがウクライナ東部に派兵命令を出しちゃった。ひいいい。結局対話で解決って言ったって安保理常任理事国が本気でやる気になったらもう戦争以外で止められないんですよ。国連は世界政府ではないしそういう国を取り締まる世界警察もいまだに存在しない。平和なんてそんな儚いものでしかない。対話で解決するから防衛力なんていらないって言ってた人、とっとと止めに行ってくれよ……。悲しくなる。

 そういう国際政治の現状から考えると、宇宙利用についても結局やったもん勝ちになっちまうだろうなと思います。酷薄でやだけどそういうもんです。サイバー戦争もインフラ狙ったのがこれから起きれば露骨に死人が出る。かつての都市空襲並みの悲惨なことだってありうるでしょうね……。事実ウクライナ関連で鉄道インフラシステムへの侵入もやられてるらしいし。

 というわけで能代さん、総理の命令で衛星撃墜を実施します。テリア3ってミサイルだけど、テリアって昔実際あったミサイルの名前です。ここまで兵器にいい名前使い過ぎててもう名前がないんですよ……。

 作戦に成功して戻るけど、せっかく作ってもらったPOD本をショッピングモールに置きっぱなしだった二人。ドジだなあ。でもそれを取りに行く自動運転バスの中で思わぬことになる能代さん。コントラストが強いシーン続くもんねえ。ほんと大変だ。こんな話書いたのだれだ、って私だー(自滅)。

 というわけで最後阿賀野さんも呼んでごはん会することになります。ほんと核融合駆動なのに飲食好きな三姉妹。なんででしょうね……(はいそこしらばっくれないー)。

 そして4話に続きます。


 NGTのアイドルもおすすめの本編はこちら。


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