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『死にたい夜にかぎって』を観たよ

人の悲しい顔に、なぜか惹かれてしまう、
Netflixで見つけたドラマ『死にたい夜にかぎって』は、そんな少し変わった感性を持つ方におすすめの作品でした。


浩史という青年が、出会い系サイトで知り合った女性・アスカと、出会い、暮らし、別れるまでの6年間を描いた作品。

アスカとの暮らしを中心に物語が展開する中で、浩史の周りにはいくつかの「事情」が登場する。聞いたことのない水商売を続ける彼女、売れない作曲活動、うつ、身体障害。

しかし、浩史はそれらの事情に飛び込んでしまう。
飛び込んで、巻き込まれ、悩む。

そんな人には、人を見る目がない、といえばそれまでかもしれない。

しかしながら、きっと浩史は、悲しい顔に惹かれてしまうのだと思う。
溢れる笑顔よりも、悲しそうにどこか見つめる顔にこそ、その人の本当を感じてしまう。

ただ、悲しい顔をしているということは、不幸のきっかけをはらんでいるということであり、つまり踏み込めば、それを一緒に引き受けることになる。

たまたま出会った人を好きになり、その人の事情を負い、一緒に苦しんでしまう。
結果、事態が好転することもあれば、何一つとして変わらないこともある。

こんな浩史は不幸かというと、そうでもない。

しあわせはいつも、じぶんのこころがきめる

そう、どっかのトイレの日めくりカレンダーに書いてあった。

ある人の混み入った事情を負うということは決して楽なことではない。いくら苦しんだとしても、必ず好転するわけではしない。
ただ、不幸とも限らない。もしかしたら、一緒に悩みを追うことで、事態は変わらずとも、そこに幸せを見つけられるかもしれない。

世に言う普通から外れたり、どれだけ人とズレたりしても、必ずそこに幸せを見出せる。死にたい夜が続く日々の中で、そんなメッセージを感じました。



おしまい👐


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