10月28日　キャベツだけで呑む覚悟

この街は最近、めっきり外国人の観光客が増えている。
この季節にこの田舎町のどのあたりに魅力があるのかわからないが、いろんな肌の色の方々が歩いている。

そんななか出勤。みなさん、私は仕事ですよ。どうぞ観光を続けてください。

粛々と仕事が終わり、今日は家に食材があまりないので久しぶりにコンビニ晩酌だな、と家路についた。

通勤経路にあるコンビニでLチキ（旨辛）を買わんとするが、なんとコンビニがお休みであった。

ローソン、休むんだ……

いや、たまには休んでいいよね、毎日がんばってきたのだし、と1.5秒ほどで納得した。
ではいつものお店のどこかで一杯やってくか、と足を向けるも、一人でのんびり飲みたい気分なのだ。
日中わんさか見かけた観光客たちが、すべからくそれぞれがどこかのお店に収まっているに違いないと思うと、少し気が重くなる。

しょうがない、帰ってキャベツに味噌塗って食べよう、と家に向かう途中で、希望の光を見た。

ずっと工事をしていて、いつできるのか心待ちにしていた焼き鳥屋さんに、今日初めて明かりが灯っているのを見つけたのだった。
よく通っていたお店の移転新装開店である。
ラッキー、やっとオープンしたんだ！

勇んでのれんをくぐり、幸運なことにカウンターの端っこ残り１席におさまることができた。
ラッキー、キャベツだけで呑む覚悟を決めてよかった！

プレオープンを聞きつけて集まられたご常連がカウンターに並んでいて、おすすめのお店などを聞きながら美味しく日本酒をいただいた。
すっかり出不精な私には、代わりに差し上げられる有益情報がなかったが、皆さん楽しくて優しくて、こんな感じのひとり呑みは久しぶりなのだった。

すっかり酔っぱらって、徒歩1分の帰り道をふらふらと帰った。

夫は泊まりのイベントで不在だ。
猫と一緒に仲良く寝よう。
ベッドに入ったら、猫が私の顔にお尻をのせて寝た。