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相方が取り戻してくれたスピード感

一時帰省の最中、季節外れの夏日。
ゆっくり、海を見ながら、過ごした。


具合は悪くない。
ただ、なんか悶々としていた。


相方に
なんか違和感ないかな?と、たずねた。



そこから、いろんな話をした。


そんな時間がどこか久しぶりだった。



「街のスピードがあってない」


そんな言葉を使ってるの見て
ピッタリ、ハマった。


スピード感。
そう。それだ。
その言葉がピッタリだった。

どんなものにもそれがあると思う。
人にしろ、そうだ。


無理してたんかも。
とにかく色々やりすぎだ。
ゆっくりしてられないと焦っていた気がした。

納得ができた。
そうして、頭の中がスッキリとした。



やりとりを続けていくうちに
僕は元気になっていた。


僕の中での相方というのは不思議だ。

なんらかの契りを交わしたわけでもないので正直僕らの関係なんで誰でも壊せるのだ。

言ったことといえば
「ちょっとやってみようよ。」
くらいなもんだし、誘ったのもこれといった決定的なにかがあったわけじゃない。

陰湿な独り言をしてる相方の話を聞いてなにかを感じたんだろう。

いわば、なんとなく。だ。
あっ、天才か。って。


文字にしてみればわかるが、非常に脆い。
なんの契りも交わしてない。
誰か現れればすぐに壊れるような。


ただ、そんな相方が僕の中では、信用、信頼出来る人だ。

友人や恋人というのはちょっと遠くて、家族といわれれば、またちょっと毛色がちがう。

なんとも表現しにくいとこにいる。


いわばもう、相方っていう、新ジャンルが確立されてる。



新規開拓の道は険しくて、
沢山の時間を共有した結果だろう。


今日僕は、野良猫の死骸をどうにかする必要があった。
僕は泣きそうになった。

あ〜。ばしちゃん。ばしちゃん。
変わっておくれ。

と、呟きながら頑張って処理をした。

そして手に謎の湿疹ができた。


指をスライサーで切った時もそういえば、僕は泣きそうだった。
そんなことを思いだした。



なにか出来事があったとき。
面白いことが閃いたとき。
デザインが思いついたとき。



全てを伝えようと思って過ごした結果か
生活の至る所に相方はいる気がした。



僕の何気ない日常を、誰かに話すまでもない出来事を、僕はよく話していた。

そんな調子で、ゆっくり生きていたのが僕なのだ。
そんな余裕が、なかったのかもしれない。


あってるというのは非常に心地よいものだ。
そんな感覚を取り戻した。

僕はその場で横になった。


ついさっき撮った海に浮かぶ汚いクラゲの写真を、相方に送った。

これは変化球。


これが、なにげない日常である。

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