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東京で一番古いサウナ[サウナセンター(鶯谷)]

2回目のワクチン前、最後のセッション。湯ったりととのっていきたかったこの日選んだのは、鶯谷のサウナセンター。

都内で現存するなかでは最古の老舗。創業昭和48年とのことなので、48年続いているということか。ここまで愛され続けいている理由はいかに。

萩の湯と逆側、南口から徒歩で5分ほど。見えてくる7階建てのビルには「サウナセンター」と書かれた看板。その文字のテイストに老舗感がある。

入り口にはなぜかガンダムのフィギュアと2メートル大の壺がお出迎え。ご主人の趣味なのか。

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3時間1200円でIN。

ここで伝えておきたいのがとにかく、受付のお兄さんの愛想がよいこと!やりとりは至って普通の内容なんだが、なんていうか、愛嬌もあって、フットワークの軽いテレビのADのようにハキハキしている。濡れ頭巾ちゃんも「受付に入った瞬間からサウナ」と言っていたが、その視点でここは最高!なんかアガる。

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1階の更衣室で着替え、最上階6階にある浴室へ。意外にも老舗を感じさせない清潔感。白が基調で大理石っぽい壁面。実は、2018年にリニューアルされたんだとか。20畳くらいのちょっとこじんまりとしたサイズ。

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https://sauna-center.jp/floorguide.html

浴室の入り口には飲み物を冷やせるボックスに、サウナ室前には麦茶と水のサービスもうれしい。

#サウナ

3段構成で14人ほどが入れる大きさ。その割には、ストーブには大量のストーンが積んであった。

年季の入ったサウナ特有の木の甘い香りが落ち着く。平日の18時ごろだったが、8割方埋まってる。最上段の温度は95℃。肌への負担なく、でもじんわり蒸される。

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#アウフグース

平日は17時以降、毎時間アウフグースのサービスがある。その直前はかなり混み合う。5分前から最上段で待機。時間になるとスタッフお兄さんが入り、テレビの電源はOFFに。扉を開け、新鮮な空気を部屋に入れ込んだのち、アウフグースがスタート。

この日のアロマはほうじ茶。個人的にほうじ茶の香りってめちゃめちゃ好き。俺が子供の頃はお茶屋さんが近くにあって、お茶屋さんの前でつっ立って、ずっと炒ってるほうじ茶の香りを嗅いでいた。

ほうじ茶がストーンにかけられると、10秒ほどのディレイがあって、熱い蒸気がこちらの上方からやってくる。熱すぎて痛い。ここの部屋、最上段だと天井から20センチほどしか離れていないため、ロウリュウ時の蒸気の破壊力がすごい。思わず体が下を向きかがんでしまう。それでも容赦無く上から染み込んでくる熱。うぅ。

「ロウリュウ→軽く一人ずつ仰ぎ→2回目ロウリュウ→強めに一人ずつ仰ぎ→3回目ロウリュウ」という流れだった。

仰いでくれたお兄さん、口数は少ないけど仰ぐ前に一人一人「失礼します」と言って風を送ってくれた。細かいことだが、こういうひと言があると風受ける側としもすごくいい気分だし、「ありがとうございます」という気分になる。

サウナの中では必然的におしゃべりができない状況だからこそ、こういうちょっとしたコミュニケーションって大事だよなって思う。

#水風呂

とても水がきれい、に見える。天井のシーリングライトが水面を照らす。六角形の格子状の模様の床が水面のゆらぎによってゆらゆらして見えて、それがいかにも「キレイな水」って感じ。実は、見た目だけではなく、水は井戸水を使用、特別な水質浄化剤を使って透明に見せているんだという。気のせいではなかった。

水温は15℃。ここの水風呂は15℃以下に保つようにしているんだとか。15℃にしてはキンキンだよなという感じ。浄化剤のせいか、井戸水だからか、体で感じる温度はもっと低い。非常にいい冷たさ。さらに、他のサウナではなかなか感じないような透明感があり、「俺は今、水に冷やされてる」というのを視覚的に実感できて、イイ。

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#ペンギンルーム

サウナセンターの大きな特徴の一つである冷凍室。部屋の中は業務用のクーラで6〜7℃に保たれており。部屋の前にはペンギンの人形が立っているため、通称「ペンギンルーム」と言われている。

冷凍室、岩盤浴ではよくあるけれども、サウナにあるのは珍しい。知ってるなかではそしがや温泉21のアイスサウナくらいかな。

3つある席それぞれに「急風席」「強風席」「弱風席」とあり、天井に設置された扇風機から、それぞれの強さの風が送られるという寸法だ。

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この「強風席」の風がすごい。しばれる。2月の北風のようだ。

ここで、俺は考えた。毎年冬になると、「夏のカンカン照りの日に北風を受けられた気持ちいいのにな」と思う時がある。もし、サウナから水風呂を通らずにここの風を受けられればそれが実現できるのではないか…。

次のセットはサウナから出たら、お湯で汗を流してから、ペンギンルームのへ直行。「強風席」に腰掛け、スイッチを押す。

・・・

天に召される気分になった。溜め込んだ熱が、サァーと風に乗って体から抜けていく。その風に乗って、まるで天に召されていくようだ。そんな感覚に溺れた。

これには、サウナ、冷凍室と風が必要。つまり、俺の知る限り、ここでしか体験できない。これを見つけられたという発見もまた、快感を増していた。

#まとめ

サウナからのペンギン強風席へ直行、というオリジナルのととのい方で新しい快感を感じられたということ。さらに、受付の方の接客だったり、アウフグースで風を送ってくれる時に欠かさず「失礼します」と言ってくれるところ、サ室前の麦茶のサービス、さらに夏場はかき氷のサービスまであり、いいおもてなしが揃っていた。

こうした細かい気遣いの積み重ねが、48年愛され続ける秘訣だったりするのかもなぁ…。

受付のお兄さんは帰りも安定して、愛想がよかった。



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