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#よんなな朝の歌 ’23.1②

2023.1.4 横山輝一「Ride On Time」

 おはようございます。今からちょっと飛行機に乗って行きます。素直なパターンで行けば山下達郎…なんでしょうけど、全く別物の。MAXの同名曲を作曲者がセルフカバー。これがまた、めっちゃカッコいい。収録のCDはプラチナもの。欲しいんだけどな。
横山輝一「Ride On Time」
(2023.1.4 7:38)

 この日は九州に旅行に出るために、飛行機に乗る直前にツイートをしていた(諸事情によりツイートは見られません。ツイ運営にぷんすか)。飛行機からの「Ride On Time」となると、素直に考えれば山下達郎を推す形にはなるのだが、先月にシュガーベイブと山下を取り上げたがゆえに今回は外したくなって。そしてそうであればMAXを取り上げればいいものの、そこも外して横山輝一のカヴァーバージョンで。
 横山輝一。よんななとしては1993年のシングル「Loven' you」のスマッシュヒット以外の活動状況をあまり認知していなかった。自身の音楽活動と並行して行っていた作曲提供のワークスを知るのは、表立った活動を事実上閉じた20年も後。たまたまYouTubeで見た、セルフカヴァー曲集の「artist's proof」の楽曲をなぞったその時。そこでMAX「Ride On Time」のセルフカヴァーを聴いて度肝を抜かれた。MAXの大ヒット曲のなぞりでなく、自分の曲として昇華させていた。大人の男の色気が滲む楽曲、として…。
 MAXが1998年にリリースした「Ride On Time」。ラテン系のダンスナンバーとなったこの楽曲は前曲の「閃光-ひかり-のVEIL」に続いて、横山輝一を作曲に迎えて制作された。同年の日本レコード大賞優秀作品賞、紅白歌合戦での歌唱曲。オリコン週間最高4位、年間74位。紹介曲は作曲者の横山輝一によるセルフカヴァー(2003年)。

2023.1.5 福山雅治「長崎は今日も雨だった」

おはようございます、夜明け前の長崎はとても静かな朝です。雨もなく快晴です、たぶん。人生三度目の長崎、雨降った試しがないのは私が晴れを呼んでいると思いこむしかありません。梅雨時だって晴れたくらいだから…叙情的になるのはいつ?
福山雅治「長崎は今日も雨だった」
(2023.1.5 6:05)

 この日は長崎に泊まっていた。西九州新幹線の開通で、終着駅たる長崎駅の冗長的な線路配置は姿を消し、旧駅の用地がだだっ広い空き地となっていたのには驚きの念を禁じ得ない状況ではあったのだが、新しい新幹線の開通に沸き立っている長崎という街が変わろうとしている姿を、まざまざと見せつけられた。
 長崎に行ったのは3回目となる。2004年の冬、2018年の梅雨時、そして今回。その3回ともに、長崎の天気は見事に晴れ。何度か行けば雨の日もあろうに、見事に晴れ。酒を飲んで酔っ払ってみても、長崎の天気は一向に雨を降らすつもりはなかったらしい。もっとも、長崎に雨が多いということ自体が誤解であるようで、実際はとびぬけて雨量が多いということではない、とのこと。まあ、「長崎の夜はむらさき」(1970年・瀬川瑛子)と言っても、ちゃんと普通の夜の色でしたから、まあ、歌の世界ですと。。
 しかし、ましゃバージョン。良かったわ。しっかり弾き語り調のギターに太く低い声で歌い上げる。前川清のテノール級の抜けるような歌い方とは違う、腹にドスンとくる歌い方がねえ、何かとても色っぽいのよ。 
 「長崎は今日も雨だった」。1969年リリース、内山田洋とクールファイブのデビュー曲。当初は別の歌でデビュー予定だったが、諸般の事情により急遽作られた同曲でデビューした経緯を持つ。同年の日本レコード大賞新人賞受賞、NHK紅白歌合戦に出場。福山雅治は2005年、自身が出演するラジオ番組にて同曲を弾き語りで披露。

2023.1.6 佐藤竹善「十三夜の月」

おはようございます。十三夜の月と言うと10月の月。だけど歌われる心情は、いつになっても変わらず僕を諭す。大きくても小さくても、人間はまん丸を目指すの。そのまん丸がいつか、調和のとれた人生の証となるように。今日も頑張って行きましょう。
佐藤竹善「十三夜の月」
(2023.1.6 9:05)

 「十三夜の月」というのは十五夜を迎える前の秋の月、なんですけれども。十五夜に向かおうとする満ちる前、満月になれず、かと言っていつかは満ちるためにある月。一周期30日を細かく分けて愛でる国に生まれてよかったと思う…と蘊蓄を垂れようと思ったら、10月の満月を十三夜という説まであるようで、どうなっているんだろう…と。
 まあいいや、今回は十五夜の二夜前の十三夜ということで話しましょう。十五夜の前段階としての十三夜、満ちる前の月。満月のようになりたいのになり切れない心情。満月のようにいかない焦り…満ち足らず欠けた心を、いつか満ちると信じながら前に向かせようとしている。ただし、満ち足りた心に近づくには一皮が剥けきらない。これが焦りというものか。
 この曲が収録されている佐藤竹善「FACT OF LIFE」(1999)。和訳をすると「避けがたい事実」。意味からしても重い言葉。あくまでも希望に向けて歌を紡ぐSING LIKE TALKINGのヴォーカリストが、ソロワークスになった途端に重いテーマで歌うものだと話題にはなった。ただし、十三夜の月に関してはそのほの暗い世界観から少しでも前を向きたい心情が見て取れる。「いつか満ちると信じる」。
 とある友人から今の満ち足りない心情について、少し意見を求められた。不意に思い出したのがこの「十三夜の月」。この歌の歌詞のように欠けた心をどうか満ち足りた方向にしていきたい気持ちを重ねて、少しだけそんなお話をした。いい方向に行けばいいな。


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