降り積もる広島 (連載「写真の本」 6
『川はゆく』
藤岡 亜弥
赤々舎
写真の読み方というのに決まりはないと思っている。写真家が意図したとおりに見られる必要はないし、自分が撮った写真でいうならば、見た人が撮った僕の思いもよらない方向から写真を意味づけしてくれることもある。
昨今の写真はわからないとよく言われる。
ある辛口(毒舌に近い)有名書評家が書評本の中で長島有里枝や佐内正史やHIROMIXたちの写真を「写っちゃったってだけの写真でしょ」と切り捨てているのを読んでびっくりした覚えがある。彼女ほどの洞察力をも