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連載「写真の本」全12回

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シミルボンに12回にわたって連載された「写真の本」の紹介コラム。
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記事一覧

「途中」の写真(連載「写真の本」12)

写真術の黎明期は露光時間が長く必要だったため、撮影に何分もかかった。 日本に写真術が上陸…

パンフォーカスの話(連載「写真の本」11)

前回からの続きみたいな話になるのだが、「パンフォーカス」ということを考えてみたい。 パン…

はじめての光景を視ること(連載「写真の本」10)

写真というものは「写ってしまう」ものだから、どれだけ綿密にコントロールしても撮影者の意図…

距離と軌道(連載「写真の本」9)

僕が営業写真館で働き始める前だから、もう25年以上前、ノンフィクションライター工藤美代子が…

写真の保存について(連載「写真の本」8)

発明の順番からしてモノクロ → カラーの順なので、そもそもカラー写真は写真史の途中まで存在…

Black, White and Things − 写真がはじまった (連載「写真の本」 7)

僕が写真を始めたきっかけは以前にも書いたことがあるけれど、ペンギンだった。 24年前、南米…

降り積もる広島 (連載「写真の本」 6

『川はゆく』 藤岡 亜弥 赤々舎 写真の読み方というのに決まりはないと思っている。写真家が意図したとおりに見られる必要はないし、自分が撮った写真でいうならば、見た人が撮った僕の思いもよらない方向から写真を意味づけしてくれることもある。 昨今の写真はわからないとよく言われる。 ある辛口(毒舌に近い)有名書評家が書評本の中で長島有里枝や佐内正史やHIROMIXたちの写真を「写っちゃったってだけの写真でしょ」と切り捨てているのを読んでびっくりした覚えがある。彼女ほどの洞察力をも

ズレを写す (連載「写真の本」5)

数年前の話になるのですが。 わたくし、借り物の大きなカメラが入ったリュックを体の前にかけ…

ダイアン・アーバス (連載「写真の本」 4)

杉浦日向子がなくなって十二年になる。 唐突な訃報に、当時茫然自失となったことを思い出す。…

ピントの浅さが見せるもの (連載「写真の本」3)

カメラが進化して、どころか、携帯電話が進化して、写真が有史以来最高の勢いで撮られている。…

ここから写真がはじまる (連載「写真の本」2)

写真とは何か、という問いを投げてみる。 いろいろ難しい精神論や芸術論があちこちから返って…

ピッカリコニカ!(連載「写真の本」 1 )

アパートメントやシミルボンで文章書いてますが、僕は本来は写真を撮る人です。 これから12回…