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印象派の何が凄かった?? 3つの答え

こんにちは 美術鑑賞が趣味の蓬田(よもぎた)でございます。わたしが美術鑑賞を始めて、印象派の作品を見たとき不思議だったのが、「どうして、これが(印象派の作品のこと)、美術史に残る革新的なことだったのか?!」でした。

それ以前の作品に比べれば、一見明らかに“下手”で、作品の主題も、そのあたりのどうということはない風景なんかを描いていたりして、印象派作品の美術史的な価値は謎でした。

その後、自分なりに印象派絵画のことを勉強してみて、美術史における印象派が持つ価値について少し理解しました。

「美術史における印象派の凄さって何??」みたいな、わたしと同じような疑問を持っている人はいるかもしれないと思い、わたしなりに3点にまとめてみました。

専門的な観点からのまとめではないです。美術鑑賞の初心者にとって、「このあたりを押さえておけば、感性からだけではなくて、美術史の流れを踏まえた鑑賞も深まるよ」という感じの、わたしの体験を踏まえたまとめになっております。

みなさまの美術鑑賞の参考になりましたら幸いです。

1. 色彩分割法を発明した

絵の具は混ぜると濁っていきます。印象派の画家たちは“輝く光”を表現したかったので、色はできるだけ混ぜずに、違う色の絵の具を画面に並べて配置し、絵を描きました。

これが「色彩分割」と呼ばれている手法です。これによって、みずみずしく輝く光を表現することに成功したのです。

2. 風景を描いた

印象派以前の絵画は、人物画や宗教画のほうが、風景画よりジャンルとして格が上でした。

でも、印象派の画家たちは、人物画を描いた人もいますけれど、多くは風景画を描きました。

どうしてかというと、それまでの美術界の伝統や考え方に反抗したという理由もありましたね。

チューブ入り絵の具が発明されて、屋外でも絵を描けるようになったという、技術的な側面もあります。

3. 絵画の購買層が拡大した

19世紀末に近づくと、フランスはそれまで不景気から、好景気へとなっていきます。

それにともなって、絵画の鑑賞者と購入者の裾野が、一般の人たちにまで広がっていったんですね。

フランスでは伝統的に、美術アカデミーとサロンが美術については権威を持っていました。

けれど、その権威が徐々に低下して、美術批評家や画商が、一般の人たちに向けて、作品の“お墨付き”を与えるようになっていったんですね。

その結果、印象派の作品を購入する人たちが増えていくことになりました。

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以上、ごく簡単ですけれど、まとめてみました。みなさまの美術鑑賞が、さらに楽しくなることを祈っております。

※タイトルの画像は、クロード・モネ《印象・日の出》
※画像は、wikipediaから引用しております。


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