見出し画像

INTPの私とINTJの親友

人生の中で一番付き合いが長い女友達が居る。
幼稚園、小学校、中学校が同じ。
高校は別になったが、大学になって再び同じ学科の同じ専攻に入った。
端的に言えば腐れ縁だ。

そして気付いたら私は新卒から、彼女は転職後にIT業界に居た。
二人とも文系学部卒なのに。どうやら向いてる仕事も似ているらしい。
他社なのに現場が被ったこともある。腐れ縁にも程がある。

以降その親友の事をA子とする。


少し前にA子と遊んだ時に性格診断の話を振り、その場で16perの診断をして貰ったらINTJ-Tだった。
私はびっくりしたし彼女はピンと来ていないようだったが、A子の性格を当て嵌めていくと確かにINTJが一番しっくり来るような気がする。
INTPもINTJも女性には少ないタイプらしいが、そんなレアな二種がこんな身近な所で揃うとは。

A子はふわふわとした女性らしいフェミニンな服装が好きで、声は高く可愛らしい。コロコロしたマスコットのような印象。
可愛い物と甘い物とねこちゃんが大好きな女の子らしい子だ。
だが口を開けばなかなか気が強く、かなりハッキリと物を言う。弟の居る長女だからか女王様のような不遜な態度をすることも。
そんなアンバランスさが不思議な愛嬌に見え、小中学校ではそれゆえに浮いていたが大学では面白がられて愛されキャラになっていた。キャラ立ちしてて羨ましい

分類的には一文字違いなので近い性格だし、付き合いの長さから共有しているエピソードも多く、似ていると思う。
だが明確に「違うな」という点もそれなりにある。


・キッチリのA子とゆるゆるの私

A子は口では「自分は面倒臭がりだし適当だしだらしない」と言ってるが、INTPの私から言わせると全くだらしなくない。
いつ遊びに行っても(私から見たら)部屋は綺麗だし、
なんというか「部屋が汚い」の基準が違う。私基準でちゃんと掃除してからA子を迎えたのに開口一番「汚い!」と言われた。ひどい。
たぶんA子は床に物が置いてあるだけで「散らかってる」と認識してると思う。

遊ぶ予定を立てて行き先を決めたら、A子はそのままテキパキと予約を取り出す。私はA子が動き出したのを見てから遅れて調べ始めるのが常だ。

なおINTJと言っても時間には多少ルーズな所があって、10分遅刻常習犯の私としては凄く助かる。
私が10分遅刻の連絡をするとA子は30分遅刻とか。
人によるだろうけど、私は待つのは平気だし、そもそも自分も遅刻してるから気が楽だ。


・決まったやり方を守りたいA子と自由にしたい私

去年A子と大塚国際美術館に行った際「決められた順路通りに回りたいA子」と「気の向くまま好きな所を見て回りたい私」の構図になった。
私は前に一人で来たことがあったので、今回はA子に全面的に合わせて順路通り回ることにした。
もっとこの絵を見ていたいのにな、確かに順路はあっちだけどこっちに見える絵が綺麗だな、と興味が明後日な私は窮屈に感じたが、
ちゃんと順路を守ったおかげで私が前回見落としていた屋外展示を見に行く事が出来た。

見落としてた展示

私が一人で来た時は興味の赴くまま自由に鑑賞していたから存在自体に気付いてなかった。
窮屈ではあったけど、他人に合わせるのも良いもんだなと思った次第。

なおA子が私に合わせて良かったと思うエピソードが存在するのかは分からない。無いかも。

そういえば同じIT業界とは言っても彼女は設計作業やチームの進捗管理をよくやるし得意だと言っていたが、私はずっと開発に居たいコーディングしてたいスケジュール管理とか大嫌いやりたくない…派だ。


・向上心の高いA子と好きな事しか頑張りたくない私

A子は英会話を習ったり、日本にいる外国人と会話するアプリを使ったりなどして休日も勉強している。
英語が好きというよりは「英語が喋れる自分になりたい」というモチベーションで頑張れているようだ。
学生時代も習い事に通っている姿をよく見た。

私はその辺さっぱりだ。自己研鑽への意欲が全く無い。
出世欲も無いし仕事で評価されたいと思っていない。評価されたらその分仕事が増えるから煩わしいとさえ思っている。

その一方で私はイスラム教について調べ倒していた時期がある。イギリス分化やら大正時代の大衆文化について本を読み漁った時期もある。
理由は全部「興味があったから」だ。きっかけはその時好きだったゲームのジャンルだったり、やりたい創作に関連していて調べたら面白くなって来たからだったり。

どう考えても英語の勉強をする方が有意義だ。仕事にだって役立つし、資格を取れば昇給出来るかもしれない。
でもやらない。興味が無いから。会社から「やれ」って強制されたらやる。強制じゃないならやらない。


・消費型オタクのA子と創作型オタクの私

これはあまりINTPもINTJも関係無いかもしれない。
創作者と言えばINFPだが、一文字違いのINTPも比較的多いイメージがある。
私は絵や漫画を生産する事に命を燃やしている方のオタクで、A子は年に1回小説を書いたりはするもののあとは推しコンテンツを消費する方のオタクだ。
生きてるだけでアイデアが無限に沸いて来て、何かしら形にして発散しないと気が済まないのはNeの性質じゃないかと思う。
仕事や私生活は省エネで生きているが好きな事になると寝食を忘れて没頭する私は完全にP型だし、私生活も仕事もオタ活もバランス良くこなすA子はJ型らしいなと思う。

これはINTP関係無いかもしれないが、私は「プレイヤー側」で居たい気持ちが強い。
音楽だって聴くのも好きだけど自分で歌ったり演奏したりする方が好きだし、得意じゃないスポーツだって観戦するよりは自分でやる方が楽しい。
なんだか「推し活」という言葉にあまりピンと来ない。
好きな作家さんや配信者は沢山居るが、その人を推す事をライフワークには出来ないなと感じる。
それより自分が応援される側になる活動をしていたい。


・二人で会話してると周りに「喧嘩してる?」と心配される

私はTiよりもNeが高いタイプのINTPなので、ENTPっぽさも混じってる。根本的に議論は好きな方、らしい。
共感できる時は「わかる」と言うし、できない時は「そうか?」と言いたい。(誰にでも言ったりはしません)
言葉のジャブの打ち合いはじゃれ合いのような認識だ。
A子も恐らくそう思ってるだろう。ふわふわなのは見た目だけで、中身はかなり好戦的なのがA子だ。
付き合いが長いので言ってはいけない事のラインはお互い分かってるし、ライン超えたなと思ったら嫌だと言えばいい。非常に楽。

「それ違くない?」「いやこれはこうだよ」「私はそう思わん」「なんで?理由は?」

そんな我々が楽しくジャブを打ち合ってる姿が第三者目線で殴り合いに見えるのは「そりゃそうか」と思う。
私もA子も顔だけ見ると大人しくて無害そうに見えるだけにかなり驚かれる。



「親友」という響きから連想される間柄は「いつも一緒」「お互いがお互いにとって一番の友達」というのが一般的だと思うが、私とA子の関係には当て嵌まらない。
連絡は月に数回程度だし、たぶんお互いもっと密に連絡を取る友人は居るし、というか今月まだ一度も連絡してない。
でも「仲良しの深度」が深ければ深いほど良い友達かと言われると、私に限ってはNOだ。
べったりを求める友人にはある程度対応するが、内心辟易している事が多い。

A子は私にとっては心地良い距離感を20年以上保ってくれている友人だ。
まず女性のT型が珍しいし、N型も珍しいし、程度の差はあれどI型なのでお互い必要以上にベタベタしない。
こんなに稀有な存在、私の人生で特別と呼ばずに何と呼ぶだろう。
そんな彼女に、私は「私の親友」の称号を渡したい。


ちなみに私の元彼に「割り勘男」とあだ名を付けたのはA子である。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?