見出し画像

日曜日に神奈川県リーグで起きた奇跡。

2020年11月22日、日曜日。神奈川県社会人サッカーリーグ2部Bブロックで奇跡が起きました。

鎌倉インターナショナルFC、通称「鎌倉インテル」。
2年半ほど前に、鎌倉市を拠点に、僕がゼロから立ち上げたサッカークラブです。

画像1

選手一人からはじまったチームが、日を増すことに仲間を増やし、3年目の今では選手だけで100人、スタッフなどを入れると150人を超える世帯になっています。それだけでも奇跡かもしれませんが、そのことはまた後日触れるとして、今日はこの日曜日の1日の間に起きた奇跡を書き記したいと思います。


2シーズン前の鎌倉インテルの創設初年度は、約100チームがひしめき合う神奈川県3部リーグ(J1から数えるとJ9相当)を勝ち抜き、2部リーグへ昇格。

しかしながら、2シーズン目の昨年は、その甘くないリーグの洗礼を受け、あわや降格の危機。それをギリギリで脱しての残留。

そして迎えた今年3シーズン目、今年こそは1部リーグ昇格を目指し、万全の準備を期しながらのコロナ禍。シーズン開幕は約半年遅れ、試合数は半減。リーグ戦を複数のブロックに分け、7チームによるブロック内の優勝チームが1部への昇格決定戦プレーオフへ進出というレギュレーションになりました。

同ブロック7チームでの総当り、各チーム6試合。そのすべてが「決勝戦」のような戦い方を強いられることになりました。


5ヶ月間の地道なトレーニングを経て、ようやく9月13日に開幕したリーグ戦。鎌倉インテルは毎試合、苦労しながらも、5試合を終えて、4勝1敗。唯一負けを喫してしまったチームに首位を譲り、勝ち点3差で追いかける形で日曜日の最終節を迎えることになりました。

自力優勝の可能性がない鎌倉インテルが逆転でブロック優勝し、神奈川県1部リーグへの昇格決定戦へ進むには、最終節で首位チームが負け、さらには鎌倉インテルが最終戦で得失点差で上回るだけの点差で勝利することが必要でした。


まず先に、首位のチームが正午過ぎにキックオフ。現地からの情報では、開始早々に首位チームが先制したものの、前半終了間際に同点にされたとのこと。そのあと後半は両者譲らない展開で、得点は動かず。

このまま引き分けのまま試合終了となると、勝ち点1を積み上げた首位チームのブロック優勝が確定し、鎌倉インテルのナイトゲームを待たずして、逆転優勝の望みは絶たれます。


ところが、ここで1つの奇跡が起こりました。


試合終了3分前に、首位チームがまさかの失点を喫したのです。

そして、そのまま試合終了。鎌倉インテルの逆転優勝の可能性は、本当に首の皮一枚で繋がることに。

ただ、首位チームが敗れたものの、この時点で鎌倉インテルとの得失点差は8。鎌倉インテルは4時間後に行われる夜の試合で、8点差以上をつけて勝利することが必要でした。

いままでリーグ戦で5試合戦ってきての総得点が8点のチームが、最後の一試合で都合よく8点なんて取れるのでしょうか。客観的にみて、その可能性は極めて低いと思いました。ただ、鎌倉インテルのリーグ最終戦の相手は、リーグ最下位で苦戦しているチーム。可能性はゼロではありません。


11月22日、日曜日。
19時に鎌倉インテルリーグ最終戦のキックオフの笛が吹かれました。

そして前半4分。
幸先よく先制点を挙げることができました。

「前半20分で3点とって、早い段階で相手チームの戦意を喪失させること」

これが試合前に、監督に提示した僕からのリクエストでした。

結果、前半27分で3点目が入ることになりました。

その後、前半にはPKもあり、冷静なセンターバックがゴールへ蹴り込み、ボールを持ってセンターサークルへ戻る。

画像2

その繰り返し。

前半を5-0で終え、さらにハーフタイムで選手を3人交代。
交代したフレッシュな選手たちが、さらに前線から相手にプレッシャーをかけ続けます。


後半20分、ついに8点目が決まります。

安全圏に突入するための9点目までもがあっという間に決まる。


そして、気がつけば11-0で試合終了。

サッカーでは到底ありえないスコアでの勝利が現実に起こりました。


21時。
選手・スタッフ、歓喜の渦に包まれ、リーグ戦の最終節の長い一日が終わりました。
昼の試合から奇跡が起き、そして夜のゲームでも2度目の奇跡が起こりましたーー


なでしこジャパンの永里優季選手の加入によって、一躍注目を浴びることになった神奈川県社会人リーグ2部。「県2部なんて、草サッカーレベルなんじゃないの?」と誤解されることも多いのですが、各クラブにはJリーグ経験者、大学体育会サッカー部経験者なども在籍していて、さらには選手の多くは平日には社会人として仕事をしながらプレーしているという過酷で厳しいリーグです。

それでもJ1から数えて8番目のJ8相当。日本のサッカー界の裾野の広さは半端ないです。


僕たち、鎌倉インターナショナルFCは、選手一人から始まった、ゼロから作った新しいクラブです。

画像3

12月20日に行われる予定の神奈川1部リーグ昇格決定戦に勝利し、J7へ昇格、そして、近い将来Jリーグ入りを夢見ています。

さらには、拠点・鎌倉市に芝生のグラウンドを創り、名実ともにホームタウン鎌倉に愛されるクラブとなり、クラブが掲げる「徹頭徹尾国際化を意識する」というビジョンを引っさげて世界を目指します。

来シーズンは、新しくアルゼンチンから河内一馬監督を招聘し、これから集める新戦力とともに、世界レベルのブランディング構築を進めていきます。

サッカーやスポーツという枠を飛び出し、多様な人たちが集まり、賑わいが生まれ、グローバル教育や国際ビジネス、国際協力など、普遍的な新しい価値を生み出す、そんな「ハブ」を古都・鎌倉に作りあげる。

この先は、そんな奇跡を起こしていきたいと思っています。

【2020年12月15日追記】
クラウドファンディング実施中!
古都・鎌倉から世界へと繋がる「みんなのスタジアム」を作ろう!
https://camp-fire.jp/projects/view/354072

【2022年11月24日 追記】
新たに11月24日より、「FiNANCiE」での鎌倉インテルトークン、第3回のファンディング(トークン追加販売)を開始しました!12/26までの限定販売ですが、このタイミングだとトークンが固定価格で安定的に買えるほか、鎌倉ビール(しかもオリジナル!)や鎌倉ハム、ブラック&ゴールドカラーの限定ユニフォームなどがリターン特典としてついてきます!


プロフィール
四方 健太郎(よもけんたろう)/ヨモケン

鎌倉インターナショナルFCオーナー。1979年生まれ。立教大学を卒業後、アクセンチュア株式会社の東京事務所にて、主に通信・ハイテク産業の業務改革・ITシステム構築に従事。2006年より中国に業務拠点を移し、中華圏の日系企業に対するコンサルティング業務にあたる。独立後、1年かけてFIFA W杯2010年大会に出場する32カ国を巡る『世界一蹴の旅』を遂行し、同名著書を上梓。(あわせて、経済界社より『世界はジャパンをどう見たか?』を上梓。)現在は、シンガポールをベースに、日本の大手企業のビジネスパーソン向けに、東南アジアなど新興国で海外研修事業も行っている。2018年に神奈川県鎌倉市をベースとする「徹頭徹尾国際化を意識したサッカークラブ」、鎌倉インターナショナルFCを立ち上げる。noteYouTubeで鎌倉インターナショナルFMを運営中。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?