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漢字読めるけど書けない。ブランド売りたいけど買いたくない

漢字はいいよな。

書けなくたって読めるんだから。それで困らないんだから。



しかし、ブランドはそうはいかない。


真の価値を正しく読めなければ、売り手のカモにされる。

ましてや、ブランドを売る側に立つことなどできやしない。ブランドを経営できれば大儲けできるのに。



◇◇◇


私はそこそこ知名度のあるアパレル企業に勤めていた。

業界の実態は、東南アジアの安い労働力を使って製品を大量生産し、売れ残ったものは一斉に処分するというローテーションを繰り返すというビジネスだった。


消費者はブランドのログ マークさえついてれば、価値があると錯覚して高いお金を喜んで払う。

まるで外国人が漢字で「右折」とタトゥーを彫って「クールだろ?」と日本人に自慢する姿を見続けているようだった。



つまりだな、

漢字は書けなくても読めればいい。

でもブランドについては、買わないし売らないに越したことはない。…のかもね。


より多くの人を幸せにしたいのであれば。

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詠み人知らず
病気の弟とバレエダンサーを目指す妹がいまして立派なお兄ちゃんであるために金が必要なんですという芝居のレッスンを続けるために一杯奢ってください。