「よみうりランド」に行ってみた!
初めまして、読売新聞人事部採用グループの渡辺歩希です。読売新聞の主要なグループ企業である「よみうりランド社」は今年(2024年)、遊園地の開園60周年を迎えました。東京・神奈川にまたがる 多摩丘陵に遊園地を持ち、戦後から各種レジャーに力を入れてきたよみうりランド社は、近年、その事業領域を広げています。今回は、グループ企業の訪問1回目。よみうりランド遊園地とその周辺に足を運び、変化し続ける様子を取材してきました!
1 「無から有を引き出せ」
東京都心から京王線、もしくは小田急線で約30分。最寄り駅で下車してすぐの丘陵一帯に広がるのがよみうりランド遊園地です。京王線よみうりランド駅から向かうには、なんと、ゴンドラ「スカイシャトル」もあり、それに乗れば、前方や眼下に観覧車や巨人軍の2軍球場など、見渡す限りレジャー施設が広がります。ほかにも、土地と建物を所有するよみうりランド慶友病院などもあり、よみうりランドの事業の懐の広さを感じました。
「でかいな。。。」。ついつい、何度も心の中でつぶやいてしまうほどです。冒頭でも触れましたが、東京都稲城市と川崎市の丘陵にまたがっていて、自然もとても豊かなため訪れるだけでとても気持ちがいいです!
そこでふと思い返したのですが、読売新聞グループにはどうしてこうした施設があり、だれが作ったのでしょうか。知っていたつもりですが、その歴史を紐解くと、あらためていろいろとわかってきました。
よみうりランド社は、元読売新聞社主で読売巨人軍創設者の正力松太郎氏(1885~1969年)=写真=の「無は無限大である、あるものを欲しがってはならぬ、無を欲せよ、無から有を引き出せ それが創意というものだ」との言葉を受け、1949年に株式会社川崎競馬倶楽部として発足しました。50年には戦後いち早いレジャー産業のシンボルとして「競馬場」事業を開始します。
63年1月1日付読売新聞の一面掲載の社告には、「世界に誇る読売ランド」として建設が発表され、翌64年3月19日に遊園地が開園しました。昭和の東京五輪時には開園していたと考えると、大変歴史のある施設ですよね。 その後も各種施設が発展を続け、現在、「遊園地」「ゴルフ」「公営競技」「健康関連」など幅広い事業を展開する読売グループ唯一の総合レジャー企業となりました。
2 発展する遊園地事業
多くの人を惹きつけるため、遊園地も年々、バージョンアップしています。
例えば、2010年には宝石色のLEDを使ったイルミネーションイベント「ジュエルミネーション」を開始し、14年には、これまでは中森明菜などの往年のスターたちもコンサートを行った屋外コンサート場「オープンシアターEAST」とは別に、屋根付きの全天候型多目的ホール「日テレらんらんホール」が新設され、16年には、ものづくりが体感できるエリア「グッジョバ!!」も完成しました。
過去、多摩エリアにいくつかあった遊園地が閉園する中、創意工夫で生き残り、さらには発展をし続けているのです。
遊園地の入園者数を見てみると、コロナ禍の20年は入園者数が一時減少したものの、以降、増加に転じており、23年度には200万人を突破しました。
24年秋には、44年ぶりとなる新しい観覧車が完成します。高さ約60m、最高到達地点約160mの「新観覧車」で、晴れた日には都心部の高層ビル群や富士山まで見渡せるそうです。新観覧車には、冷暖房が完備され、車いすでの乗車が可能で、誰でも季節を問わずに楽しめるアトラクションになります!すでに、足場が建設されており、完成が待ち遠しく感じました。
取材時は、あいにくの小雨でしたが、学生と見られる若者たちから親子連れ、外国人観光客で賑わいをみせており、多くの人に愛されている遊園地であることが伝わってきました。
3 「笑顔になりたい時はぜひ」
遊園地には各種遊戯機がたくさんあり、最高時速約110km、全長約1.5kmの大人気ジェットコースター「バンデット」などのいわゆる絶叫マシンもあります。このほか、先ほども触れた「グッジョバ!!」、南国のリゾート気分を味わえる「プールWAI」など、家族連れや学生同士でも満足できる施設がたくさんあります。
では、そんな毎日が「お祭り」のような場所で働く人はどんなことを考えているのでしょうか。遊戯機運営課の清水歩輝(しみず・いぶき)さん(2021年入社)に話を聞いてみました!
今回の取材では特別に新しい制服を着てインタビューに応じてくれました。新しい制服は、清水さんら若手たちの発案で8年ぶりに改良を加えられたそうです。以前はボタンで前を留めるものでしたが、ボタンだとアトラクションを動かす際、引っかかる恐れがありました。
そこで、ファスナーで閉めるタイプに改良し、お客さまと従業員の安全を守ることに繋げたとのこと。新しい制服に目を向けてみてはいかがでしょうか。
4 温泉から都心を望む
次に、遊園地の施設外に出てみました。
個人的には今回の取材で最も訪れてみたいと思っていた、3月に新しく開業した「よみうりランド眺望温泉 花景の湯」へ向かいました。花景(かけい)の湯は地下1750メートルから湧き出す天然温泉で、3つの内風呂に3種類の露天風呂があります。サウナも完備されており、私自身がサウナーなのですが、お風呂好き、サウナ好きにはたまらない施設だと思いました。
館内には、遊園地、都会の景色、春には桜などを見る事ができるテラスがあり、リフレッシュするには、最高のスポットで、ここからの夜景は絶景です!
ここで、「花景の湯」の着工から開業まで携わった運営課・井上広之課長補佐(2006年入社)に話を聞かせていただきました。
花景の湯は、遊園地に隣接するフラワーパーク「HANA・BIYORI」の中にオープンしました。以前は、当然ながら花に関心のあるお客さまが多かったそうですが、花景の湯が開業すると、家族連れや恋人同士など客層も多様化し、花だけではなく花と一緒に写る自分たちを撮るお客さんが増え、誰でも気軽に訪れることができるレジャー施設へと転換していったと感じているそうです。
花景の湯が完成してから、X(旧Twitter)のフォロワーも1か月弱で1000人以上も伸び、5000人に達したそうです。
https://twitter.com/Hanabiyori8717/status/1712399976717021306
なお、HANA・BIYORIにはコツメカワウソがいて、エサやり体験は大人気なのだそうです!(土日祝日限定。チケットはよみランCLUB限定で販売。詳しくはHPをご確認ください)
5 TOKYO GIANTS TOWN
最後に、よみうりランド遊園地西側に位置し、よみうりゴルフ倶楽部とのちょうど間で建設が進むTOKYO GIANTS TOWNについて紹介します。
新GIANTS球場、サブグラウンド、水族館、飲食店などが合わさった国内初となる水族館一体型のボールパークになる予定です。試合がない日には一般開放され気軽に立ち寄ることができ、公園のような憩いの場となるようです。
将来的には、球団が子供たちに野球を指導する「ジャイアンツタウンアカデミー」の拠点の一つとして、野球を通じたコミュニティー形成の場になるとのこと。
水族館は、多摩丘陵に大自然の海中環境を人工海水で再現し、大型水槽の中を人が歩ける水中回廊や、アシカなどの生態を間近で観察できるゾーンなどが完成する予定です。
新GIANTS球場は25年3月にオープン予定。これ以外にも、「ポケパーク カントー」などもよみうりランド遊園地内の一部敷地に完成予定です。
よみうりランドはさらに進化を遂げます。ぜひとも、ご期待ください!
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取材後記
今回はよみうりランド社の持つ魅力の一端を、遊園地事業とその周辺施設を取り上げることでご紹介しました。4年前の冬に友人とよみうりランド遊園地を訪れたのですが、その時はジュエルミネーションがとても綺麗で印象に残っています。四季の豊かな多摩丘陵にあるからこそ 、春は「桜」、夏は「プール」、秋から冬にかけては「ジュエルミネーション」など、折々に違う風景を見る事ができるのが、よみうりランド遊園地の魅力の一つなのではないかと改めて感じました。
よみうりランド社が施設運営する川崎競馬場では期間限定でバーベキューができると聞いており、近いうちに利用してみたいと思っています。グッドくんのカチューシャも、同僚にプレゼントしたところ、とても喜んでもらえました。
これからも読売グループの取り組みを紹介するため、各地に足を運んでいきたいと思います。
文・渡辺 歩希