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自然の中で暮らす「春」

お医者さんやお薬に頼る前に日頃から自分でできることをひとつでも持っているととても心強いですよね。

このコーナーでは「昔ながらの知恵」を「今の日常の暮らしに役立つ知恵」に変えて紹介をしていきます。


春になると花粉症やアトピー、咳や鼻詰まりなどの炎症で頭がぼーっとして、「自分らしく動けない」なんていう人はいませんか?
実は少し前の私です。いわゆる花粉症で鼻水がツーっと出てきたり、くしゃみが止まらなかったりで常に頭の中がほてっているような状態でした。
これらの症状は全て「熱っぽい」状態なのですが、どんなふうに改善していったのか?
これから紹介する知恵はお薬ではないので一気に症状がおさまるということはありませんが、理屈を知って小さな心がけをすることで改善できます。さらに理屈さえ知っていれば体調不良も怖くなくなります。

『黄帝内経』という2500年前の本に「陰陽学説」という考え方があります。全てのことを陰と陽の比較で考えるのですが、例えば下⇄上、暗い⇄明るい、冷たい⇄温かいなどのように比較や対称で考えます。先ほどの私の状態は、ほてる、熱い、重たい、詰まる(=満ち満ちている)なので、「熱っぽい」陽というグループに傾いていたということになります。過ごしやすくする為には陽に傾いた状態を平衡に近づける、戻してゆく!と治るというわけです。
そのためには陽を減らすか、もしくは陰を足すか?それぞれの体質や取り巻く環境を見ながらバランスを少しずつとり戻すことで症状が緩和してゆきます。日々の食事や生活術だけで症状がおさまってくる、昔の人はそうやって自分の体を整えていたのです。
例えば、散歩をしたり、体操をして汗をかくことで体の内側の熱を発散する。
むくみが気になっている人はおふろに浸かりもみほぐすことで、冷え固まっていたむくみを動かし排出へと促す。
どうでしょう?対処法簡単でしょ!?副作用もなくお金もかかりません!「私の体内は溜めすぎている」とお思いの方は少しでも緩和に向けてできることやってみてください。

逆に動く気がしない、身体が虚弱な方(季節で言えば冬のような状態の身体の人)はどうしたら良いでしょうか?少し考えてみてください。
実は、春は体の中を浄化して健やかな状態を生み出す絶好のチャンスの季節なのです!
冬の寒さで冷え固まっていた大地や樹木が陽の光を浴びて温められて、芽が出て花が咲く頃。
私たち人間の身体の中でも同じようなことが起こっています。例えば陽の光を浴びようと散歩したくなったり、辺りを見渡す余裕が生まれて来たり、何か新しいことを始めたくなったり、どこかソワソワしたりします。
自然界で起こることは人の体の中でも起こっているんですね。
春は「生」の季節とも言われ「根から栄養を吸い上げ広がってゆく(昇発)」「じっくりと成長を始める(条達)」時というわけです。
私たちの身体の中は意欲ややる気も湧いてくる一方で、それまで内側で留まっていた冷えや凝り、滞りなどの不調も表層部分に現れやすくなります。それが花粉症やアトピーだったり内臓の炎症だったり、今まで内側にこもっていた状態が少しずつ外へと芽を出し拡がり始めたということです。

表に出てきている身体の症状が陰なのか?陽なのか?自分の身体を感じて「春」という季節を利用して対処してみましょう!
自分の身体はたった1つしかありません。お薬やお医者さんに頼る前にまずは自分の身体の声を聞いて労ってあげてほしいなと思います。春の空気を胸いっぱいに吸い込んで一緒に笑って過ごしましょう!


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