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再読!星の王子さま

久しぶりに星の王子さまを読み返しました。星の王子さまは何度読んでもその度に新しい発見と気づきのある、不思議な物語だと思います。

今日は数年前に読んで感じたことも、最近読んで感じたこともどちらも綴りたいと思います。

※ ネタバレがあるので、読んだことない方はここで読むのをストップしてくださいね。もしネタバレでもOKという方は読み進めて欲しいのですが、“星の王子さまを読んだことがある”という前提で文章を書いているので少し解りにくいかもしれません。ちなみに、私が読んでいるのは新潮文庫の星の王子さまです。

旅を続ける中で出会う大人たち

王子さまが地球にたどり着くまでに6つの星を旅してきます。その星々で出会う大人達に、皆さんはどんな印象をいだきましたか?私はズバリ「嫌な」印象でした。王さま、大物気どり、酒びたり、実業家、ガスの点灯人、地理学者。それぞれ偉そうだったり、数字のこと(=利益のこと)をしきりに考えたりして自分のことばかりだと思えば、無気力だったり現実から目を背けていたり。

最初はこうはなりたくないな、と他人事で反面教師のように捉えてしまっていたのですが途中でハッとしました。完全にあの大人たちと同じ人格ではないけれど、それぞれの大人の嫌な部分は自分の心のなかにも多かれ少なかれあるのかもしれない…!と。

虚栄だったり、威張り心だったり、はたまた逃げだとか諦め、虚無。自分にはそういう心はないと決めて生きるのではなく(もしかしたらそう決めつけるのは威張りんぼうの王さまが出ている証拠なのかもしれない)、あの6人の大人たちが自分のなかにもいるから、なるだけ彼らが表に出てこないように気をつけながら生きようと思いました。

バラを自分と置き換えてみる

王子さまがとても大切にているバラ。たまに煩わしさを感じながらも、かけがえのない大切な存在だと気づいていきますよね。最初は大勢の中の一つに過ぎなかったのに、大切にすることの積み重ねで特別になっていく。

私はこれを読んで、もしかしたら王子さまもバラも自分の一人二役でも置き換えられるのかもしれないと思いました。もちろん、自分以外の何かを大切にすることも大事だけど、まずは自分じゃないか?と笑。大切にするのも、されるのも自分。

「自分を大切にする」って、最近よく耳にする謳い文句ではありますが、私の思う「大切にする」はご褒美に欲しいものを買う〜という類ではありません。自分のために掃除したり、ご飯を作ってみたりして「自分のための時間」を過ごしてみるということです。世の中に“面倒だ”と決めつけられていることですが、一生懸命に自分の住処を綺麗にしたり自分の食べたいものを作ってみたりすることは「自分を大切にする」ことにつながるのではないでしょうか。

家事やれ〜、幸せだぞ〜という押し付けのつもりはないです。もちろん人それぞれ幸せを感じることは違うと思うので、世の中が「面倒だ」と決めつけていることの中にも、もしかしたら自分が幸せを感じられることはあるかもしれないよ、という提案です。

王子さまはバラの世話に煩わしさを感じていたけど、この本が教えてくれたように大切だと思えるプロセスだとしたら。王子さまもバラも一人二役で自分自身と置き換えてみて、煩わしいこととも向き合って自分のために一生懸命になれていくと、自分自身が自分で特別だと思えるのかも。しれない。そんなことを思いました。

何度読んでも新しい解釈があったり、忘れかけていた大切な真理と再会したりできる星の王子さま。皆さんもこんな時だからこそ、再読してはいかがでしょうか。きっと王子さまは本棚で待ってくれていると思います。

本日もお読みいただきありがとうございました!ではまた来週。

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