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本を介して人と話すこと

私は(そうは見えないらしいですが)結構な人見知りです。頑張って明るく振る舞うのできっと社交的だとカモフラージュできているとは思うのですが、実は人と話すとき、すごく緊張しています。でも、そんな私でも「本」をきっかけにすると初めて会った人とでも自然とお話が弾んでしまいます。そんな不思議な存在「本」。どうして本があると自然と話が弾むのか。今日は様々なシュチュエーションの「本と会話」について考えてみました。


ざっくばらんに本を紹介し合う「読書会」

ある程度のテーマ(季節など)を元に好きな本を紹介し合う座談会形式の読書会です。本好きや本に興味がある方たちが集まるので、集まる人たちの共通点が明らです。人見知りでも、話し下手でもそこにいる人は全員「本が好き」これは大きな安心感に繋がりますよね。また、紹介する本には選書のテーマがあるので会話の発端の大枠も決まっています。例えば秋なので「食べ物」がテーマだったとしたら、美味しそうなものが出てくる小説とか料理人のお話、レシピ本とか。土台があるとお話もしやすいです。なんでも話していいよ!よりも、この話をしてね!の方が案外話しやすいものです。


同じ本を読んで感想を話す「読書会」

先述のざっくばらんに好きな本について話す読書会よりは、少しハードルが上がるかもしれません。だけど、こちらの形式の読書会もとても面白いです。まず参加の条件が「課題になっている本を読了してくる」ことなので、参加者が全員同じ本を読んでいることが前提です。同じ本を読んだとしても、全く同じ感想を抱くことはまずありません。同じ感想の部分や全く異なった感想、読み飛ばしてしまっていた箇所、逆に自分以外が誰も着目していなかった一文。同じ本でもこうも感想が違うのかと、驚きます。「本」という疑似体験を介して話すので、それぞれの感想の違いも少し客観的に話せます。


「店主」の顔が見える本屋さん

私は個人書店が大好きです。そこでは大型書店(もちろん役割の棲み分けなので大型書店も大好きで大切です)では出来ない体験ができます。小さな書店では店主がそれぞれのこだわりを持って選書しています。距離感が近いので店主本人にオススメを聞いたりして話すのも楽しいですが、本棚とお話するのもとても楽しいです。本は不思議なもので、同じ本でも並べ方や展開の仕方でメッセージが変わると思っています。棚に語らせるメッセージは店主の人生や考えのようなもので、ある尊敬している書店の店主さんはお子さんが生まれてから明らかに選書が優しく強くなりました。生きている書店だと感じました。店主ご本人との会話と化身のような棚との会話。少し趣旨がずれた気もしますが言葉を発するだけではない、本屋特有?の無言の会話についてでした。お気に入りの本屋さんがあると、無言の会話が弾みます。

「本と会話」。そもそも好きな物が同じだと話が弾みやすいということもあると思いますが、本には不思議な力があると思います。明日、福岡では本のお祭り「ブックオカ」の軒なし古本市が開催され、books yometaも出店予定です。コロナウイルス対策で今年は福岡城跡が会場ですが、約60組ほどのお店が出店されるそうなので、対策を取りつつ、店主さんたちと本と会話(無言も含む)を楽しみたいと思います!お天気も良さそうだし、今年はフードトラック(!)の出店もあるそうなので、お散歩がてら遊びに来てくださいね。

それではまた来週!お読みいただきありがとうございました。


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