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お義母さんとの話 ②

初対面で大ウケされて・・・それが吉と出た?!

男女間においては「一目惚れ」ということだってあるように
”第一印象”というのは、とても重要だと思える。
例えば、面接なども第一印象が悪かったというだけで
落とされてしまうケースもあるかもしれない。

同性同士でも、第一印象で
「あ、この人とは気が合うかも!」と感じることもあれば、
「なんか好きになれそうにないな。」と感じることもあって、
その後の関係性を築いていくのに少なからず影響を与えるものだと思う。

お義母さんとスムーズに良い関係性が築けていったのは、
幸いなことに私がお義母さんに最初に与えた印象が良かったこと、
お義母さんに抱いた印象が良かったこと、
まずそのことが大きかったと思う。

私が初めてお義母さんに会ったのは、21歳のとき。
社会の厳しさもろくにわかっていない小娘の時だ。
バブル全盛期で世の中は浮かれてて、自分も浮かれてた頃。

当時、私は名古屋に住んでいて彼と知り合った。
「久しぶりに東京の実家に帰るけど、一緒に行く?」と誘われて、
(彼が帰省している間、会えないの寂しいな。)という理由だけで
何も深く考えず同行したのだった。
当然まだ「結婚」なんて考える歳でもなかったし。

そう、この「何も深く考えていなかった」というのが
緊張感のかけらもなく、一切自分を飾ることもなく素のままの自分で
お義母さんと対面することになったわけで、
そのことが逆に良かったのかもしれないな~と思える。

お義母さんは沢山ご馳走を作って待ってくれていて、
その中に「エビフライ」があったのだけど、このエビフライの存在が
私とお義母さんの距離をグッと近づけてくれることになる。

名古屋人は、エビフライが大好きだ。(私だけ?)
エビフライをいただこうとしたまさにその時、
ふいにお義母さんがニコニコしながら尋ねてきた。

「ねぇ、名古屋の人は、エビフライのこと
 ” エビフリャ~ ” っていうの?」

(・・・言わないですよ)
「ん~、私の周りはみんなエビフライって普通に言ってますねぇ。
 高齢の方は、もしかしたらエビフリャ~って言ってるかも・・・」

と答えてみたものの、なんとつまらない答え。
そこで、テレビで観た芸人さんのお気に入りのネタを使って
クイズを出してみた。

「名古屋では、”マイルドセブンスーパーライト”のこと
 なんて言うか知ってますか?」

「え?他に言い方があるの?なんていうの?」(輝くお義母さんの目)

「みゃ~るどせぶん す~ぴゃ~りゃ~と って言うんですよ。」

で、お義母さんは大笑い。
何度もマネをしては「言いにくくて難しいわねぇ!」と
本当に楽しそうだったな~。

この一件があって、お義母さんの中で何かが動いたのか・・・?
名古屋に戻ってから驚きの展開を迎えるのだった。

~つづく~





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