運命のめぐりあわせ
言葉にしてしまうと、なんだかちっぽけに聞こえてしまう気がするけれど、わたしは運命を信じている。
「偶然は必然」なんて言葉も聞くけれど、とても心に素直に響く言葉のひとつ。
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毎日図らずともたくさんの選択を繰り返しながら生きていて、その先にある今日という日の点の上で、出会う人がいて、ものがあって、生まれる感情がある。
そんな現在を過去のものにしながら、わたしたちの日々は止まることなく進んでいく。
あんなに愛おしいと思った人を、今日は疎ましく感じたり。
あんなに憂鬱だったことが、今日は楽しくなっていたり。
感情は生き物で、なまもので、日々変化していく。
鮮度を保つことは難しいからこそ、今日という日を味わい尽くしたい。
過去や未来に思いを馳せている間に、今日の感情が腐ってしまっていることだってあるからね。
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今日の繰り返しに生きている中で出会うすべての人やものたちは、引き寄せるべくして今日の中に存在している気がする。
出会いと別れを繰り返すこともきっと、今日出会うべきなにかがあるからなのだろう。
そのためにも日々手放しながら、目の前にある運命を尊重したいと思っている。
距離が近づいたり、離れたり、たまらなく愛おしくなったり、信じられなくなったり、人間関係はいつだって一筋縄ではいかなくて、頭を悩ませることのひとつではあるけれど、それでも人を愛することを怠けたくない。
いつか消えてしまうとしても、縁そのものを尊重していけたらいいのかな、なんてことをふと思う。
誰かや何かにしがみついたり、すがりつくのではなく、その時々の運命という流れに身を任せることも大切なのかもしれない。
その運命は自分自身で生み出してきたと思えたのなら、身を任せることも案外こわくないようにも思える。
♢
目まぐるしく変化していくこともあったり、あえて変化を起こすこともある。
それでも自分の中に変わらない何かを持ち続けられたら、なんとなく泳いでいけそうな気がする。
うまくなくていい。
速くなくてもいい。
この揺らぎを心地よく感じられたら、信じることをあきらめないでいられるような気がする。
良いも悪いも含めて、面倒な気持ちも愛おしさもひっくるめて、包み込むようなそんな心地は忘れずにいたいなぁと、最近はふとそんなことを思った。
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