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体験してきたよ「Syn : 身体感覚の新たな地平」 2023/11/06

夜にまとめて書こうと思うとどうせ更新を落とすのでこのままの勢い!!!!!!!!!

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Syn : 身体感覚の新たな地平」を体験してきた。
これは「みてきた」ではなく「体験してきた」である。
ネタバレ写真回避のために前置きを長くしておきますね!TOKYO NODEへの行き方とかで。

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まずはTOKYO NODEについて。
虎ノ門ヒルズが10/6に開業し、そこに合わせてオープンしたTOKYO NODE。今回はGALLERY3つを繋げた公演であったが、他にもいろいろあるらしい。雨の日のホールうるさそう…あ、でも空間を多めにとってある二重窓だったから大丈夫かな。
虎ノ門ヒルズ駅に到着したら、ステーションタワーの中にあるでっけえ「TOKYO NODE」という文字を目指しながら進む。

目が異常に美しいトラのもんの右上にちょこっとみえている「TO」がそのかけら

森ビルの建物らしく、45階にある。
そして45階までの道のりがなかなかダルい。
B2階から7階までエレベーターで向かって、7階から8階にはエスカレーターで上がって、8階から45階までエレベーターで行く。乗り継ぎがめちゃくちゃ多い。
今回の「Syn : 身体感覚の新たな地平」で使用したGALLERYたちは45階にあったけれど、48階とか49階に上がるときはもっと上がるんでしょ?ダリィ〜
ということで、虎ノ門ヒルズまでのアクセスはよくてもヒルズ内でのアクセスは初見だと迷ったり心配になるかもしれない。

いい感じのバーカン
おいてあったジンは虎ノ門蒸留所のもの。
一番左はカモミールのジンだって!

45階に到着すると、いい感じのバーカンと開けた景色が出迎えてくれる。

スカイツリーだ!

みんな行き場がなくて窓の外ばかりを眺めていた。

演劇公演として使うには、流石にあれかもな…
そもそもがギャラリーという意味では、でっかい新宿眼科画廊スペース地下って感じ。
待機列横に楽屋があるため気合い入れの声が聞こえる(朝イチで行ったからかも)
演者とはトイレが一緒だし、雑談するスタッフたちとも余裕でエンカウントしてしまうので、朝イチで行こうとしておりそういった雰囲気が気になる人はトイレだけでも7階とかで済ませたほうがいいかも。ギャラリー側のトイレはたぶんエンカウントはしない。

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「Syn : 身体感覚の新たな地平」

私は「Perfumeの未来をみにいく」と言ったけれど、「MIKIKOとライゾマティクスのこれまで」を叩きつけられて、私ってば浅はかね…と反省した。
過去あ〜ちゃんが「テクノロジーも人が作っていてあったかい」の意を発言していたが、それに尽きるな。

アンドロイドやAIが動く世界でエラーが起こると、その先はどうなるのか?人型を模している自分たちがどうやって発生したのか?そもそも私はなんだっけ?
遥か昔から続く、生命の流転をアンドロイドたちと追体験していた。

先生のコレオはかっこいい
最後方からみていたはずなのに
急に正面になる

アンドロイドたちに言葉もなく誘われる部分が非常に多く、優しさを感じる。

このあと「こちらへどうぞ」のモーションで次の部屋へ進む

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細胞が分裂していく

3Dメガネゾーンです。
私はメガネonメガネになってしまったので、気になる方はお気をつけください。
ここがGALLERY2にあたるのかしら?最終的にとにかく長い長い空間であることがわかり、それだけで圧倒されてしまった。巨大迷路が作れる。
この空間の広さを活かした超絶巨大展示とかもやってほしい。搬入が大変だけど…

ここで象徴的だったのは「影」。3Dメガネで、影が立体的に見えた。

カメラで撮っただけでは絶対に伝わらないかっこよさ

最初はFUSIONのような映像投影で影の大きさが変わっているのかと思っていたが、光源がスタッフや演者のもつ手持ちライトが光源のひとつであることにに気がつく。
このライトは特殊なようで、このライトで照らして発生した影を3Dメガネでみると飛び出て見える。ギラギラした質感で自分の影をみることがないのでおもしろい。

手に双眼鏡のようなライトと演者との境界線を持っている
かっけ

このライトは演者のみならず、観客の私達も照らし出される。
キングダムハーツで王様の「光に近づけば近づくほど/キミ自身の影は大きくなる/けれど 恐れないで/そして 忘れないでー」というセリフを思い出した。

主人公であるソラが、眠る自分たちが描かれたステンドグラスの上を進んでいく「めざめの園」。
どこからともなく王様が精神に直接語りかけてくるシーンである。このセリフのあとにはこう続く。

「ーだけど恐れないで/キミは世界で一番強い武器をもっている/だから忘れないで/その扉を開くのはキミなんだー」

ライゾマ×MIKIKOらしい、でかい造形物がするすると動く世界線だった。
おそらく自走式…おそらくと書くのは、この組み合わせが人力というアナログに頼ることも案外多いから悩む。動きも似てるし…

誘われ、奥へ奥へと進んでいく
ちなみにこれは朝イチでしかみられない景色です。
なにかを確かめるように、一歩ずつ歩くアンドロイドたち
このどこにそんなに三角形が!?
かなり地道にフックをとりつけていてよかった
これがギラギラした影の質感の正体だ!

アンドロイドたちの時間が巻き戻っていく。
みている私達の時間は進んでいるんだけれど、30分前の私達が巻き戻っている。現在の私達はなぜだかポツネンと取り残されてしまったような…

空間が異常に広い
ちなみにスクリーンは上部2本のレールによる自走式

遠くの方でなにか秘め事のような、儀式のような舞。
そこまでかなり近い距離でパフォーマンスがあったため、急に神視点になった感じがした。

今思うと、裏で序盤の箱との共演をしていたんだな…
実際ここは神視点だったな
えっ!?となった瞬間
私達は向こう側をさっき見たのだ。
観客同士が向かい合う形となる
(さっき「朝イチしかみられない」といったのはそういうこと。最後の回のこっち目線は誰もいないことになる)

ちなみにこの帽子を被ったオーガンジーお姉さんは、おそらくこの世界に人類をつくりだした神で、人類に必要なものはなにかを教えるための空間に誘ってくれる。その空間が3つ目の部屋だ。

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つれてきてくれてありがとう

水面に1台のグランドピアノ。周りにはいくつかのARゴーグルが置かれている。
ピアニストのいないピアノは粛々と演奏を続けており、誰もいない水面はどこからともなく揺れている。

ARゴーグルを覗くと、水面が揺れているのはそこで踊っている人がいるからだとわかる。
これがすごくて、ちゃんと水紋のでき方が上からなんですよね。下でただぐるぐるかき混ぜているだけではないところがおもしろい。

このピアニストは坂本龍一では?と気がつく。実際のところどうなんですか!?選曲は一体!?!?!?
もしそうだとしたら、経緯はわからないけど弔いとリスペクトが入り混じった空間。生命を追う公演で亡くなった方が演奏しているんだとしたらすんごいメタい。

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これがライゾマ×MIKIKOの考える、AI・テクノロジーと人類の手の取り合い方なんだ。
必要以上に怖がることはない。怖いのはそれを悪用する人間側である。けれども私達人間ってこんなに神秘的で美しいものよ?と教えてくれる公演だった。

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70分で8000円!?とビビリ倒していたが、体験できてよかった〜
ライゾマ×ELEVENの公演は遠方でやることが多く行きづらかった。都内でやってもタイミングが合わないとか。
今回、遠方でやる理由がわかった。遠方かどうかじゃなくて、ただ広い空間がこの組み合わせを活かすために必要なのである。
今後とも積極的にみにいきたい。

超スタイルよくて好みのダンサー!だと思ったらマネキンだった図

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