シャリを残す価値観

小学生のころ、祖父母含め家族で回転寿司に行った。
北海道に住んでいたので、そこらへんの回転寿司でも新鮮で美味しい。

ボックス席に座って、楽しく寿司を食べていたときに、隣のボックス席の家族が食べ終えて会計に立ったんだけれども、ふとテーブル上の皿を見たら大量のシャリ。どうやら寿司を頼んでおきながら、ネタだけを食べてシャリは全残しという食事をしていたらしい。

僕がその光景を見て何か感想を抱く前に、祖母が「行儀悪いね、失礼な人たちだね」と言ったのを覚えている。

それって結構大事なことなんじゃないかと思っていて、もし祖母とか親がそれに対してノーコメントだったとしたら、子供の僕は真似していたかもしれない。シャリが好きとか嫌いとかじゃなくて、そういう危なっかしいことは真似してみたくなるのが子供というものだ。

人の価値観というのは環境が左右するはずなので、良くないことは良くないと言葉にしてあげないと、知らないまま大人になってしまう。クチャラーとかもそう。誰かが指摘してあげないと、そのまま大人になってしまう。そして、大人になってしまうと誰かが指摘するというのはどんどんハードルが高くなってしまう。

僕の価値観のせいで、誰かに嫌な思いをさせたこともきっとあったんじゃないかと思う。謎の価値観、習慣は誰かが注意してくれる子供のうちにどうにかしたほうがいい。

そしてどうにかするには、子供を取り巻く環境というのは狭すぎる。