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深夜0時、新郎からの電話

「そもそも、結婚式の司会者って何者なの?」
という疑問をお持ちの方、多いと思います。大きく分けると働き方は2種類。

1、結婚式場やウエディングプロデュース会社の社員
2、結婚式司会者事務所に所属する個人事業主

に分けられます。多いのは圧倒的に2で、私もこれに該当します。結婚式場から司会者事務所へ司会の発注が来て仕事をするパターンですね。

【お金の流れ】新郎新婦→結婚式場→司会者事務所→司会者

お笑い芸人さんが「事務所の取り分が多くてギャラが少ない」と愚痴っている場面、見たことありますよね?個人事業主の司会者は式場と事務所にWで抜かれているわけですから、手元に残るのはリアル雀の涙なのです…。
1の場合はウエディングプランナーなど他の業務と兼務することが多いですね。1円でも多く稼ぎたい式場は司会者の内製化に取り組んでいるようですが…

失敗事例しか見たことありません

結婚式場を決める時は、司会は外部委託か?まともな司会者事務所か?ということをチェックしましょう。

このように、司会者の多くが個人事業主として日々奮闘しているわけですが、「結婚式って土日でしょ?平日は何してるの?」ともよく聞かれます。これは本当に人それぞれで、アナウンサーとしてテレビ・ラジオ等に出ている人や、一般的な司会業、ナレーターコンパニオンとしてイベントに出演している人など平日も人前に出る仕事をしている人もいれば、一般企業に勤めるOLや主婦もいて働き方はまさに十人十色です。ただ、全員に平等に課せられる平日の仕事は…

打合せ & 資料作成

司会者は週末ともなると1日1〜3組の結婚式を担当します。3連休ともなると最大9組。この打合せが平日、バラバラと入ってくるわけです。このスケジュール調整が本当に厄介。新郎新婦だって働いているわけですから、なかなか合わないんですね〜。

そして、当日、遅刻してくる新郎新婦

本当に勘弁してほしいです。

この話になると思い出すカップルがいます。雪の降る冬の日の打ち合わせでした。その新郎新婦はなかなか電話が繋がらず、やっと日程を組んでの初対面。当然のように約束の時間になっても二人は現れず、待っている間、私は担当ウエディングプランナーにも連絡を取りました。
「とっても “だらしない” お二人なんですよねぇ〜」
だらしがないって…どういうこと…?と、待つこと40分。
「すいませぇ〜ん」と息を切らした様子もなく入って来た二人は…

まさかの手ぶら

白紙の席次表を埋める作業から立ち会うのは初めてでした…。なんとか披露宴の式次第や司会台本も出来上がり、打ち合わせは終了。あとは当日を待つだけです。そして、忘れもしない結婚式前日の金曜日。深夜0時をまわり、そろそろ寝ようとパソコンの電源を落とそうとした時…

プルルルルルルルルルルルルルルルル

「もしもしぃ?プロフィールの文章を〜やっぱ表現変えて欲しくってぇ〜」

こういうカップルはだいたい二人とも「だらしがない」から困ります。一生に一度の結婚式、やると決めたら二人で協力して取り組みましょう…本番前日の司会者を寝不足にさせるようなことはお控え下さいませ…

次回予告
『新郎新婦が入場口で大喧嘩』

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