見出し画像

2021夏休み 総評

こんばんは。松岡茉優太郎です。

10日間という長い夏休みを勝ち取ったものの、残すところあと数時間。新型コロナウイルスの影響により、ほぼ人に会わない夏休みを過ごした。マジいつまでこんなことが続くんだと考えると泣きそうになってくる。

ゴミみたいな現実から目を背けるために映画を沢山観るぞ!と意気込んだものの、本数だけ数えてみれば全然大したことはなかった。しかも、ここ数日、3本とか4本一気見した後に「映画ばっか観ていてこの先大丈夫なのだろうか…」という漠然とした不安に襲われるようになった。大好きな映画を観た後にこんな気持ちになるのは本当に最悪。しかし、松岡茉優太郎も気がつけばもうアラサー。結婚、昇進、キャリアアップと現実と向き合わなければいけない年頃になっているのである。こんな自分でも、そんなことを頭のどこかで気になるようになったと思うと、考え方は10年前とほぼ変わっていないのに、無駄に歳だけ重ねているんだなと思う。
ただ、そんな不安も今の所はチャミスルを体の中に流し込めば、忘却の彼方へ消えてしまうので、その不安に押しつぶされないように上手くやっていきたい。

という訳で、観た映画一覧がこちらです。

1.新任保母日記 お姉さんと一緒
2.ジャグラー/ニューヨーク25時
3.ハートブレイカー in 傷心
4.お色気SL大暴走!アメリカ横断ウルトラハイホー
5.ナインティーン 19
6.嫉妬(1988)
7.デスペア 光明への旅
8.国際秘密警察 虎の牙
9.八仙飯店之人肉饅頭
10.裸足のクンフーファイター
11.break up the chain
12.海辺の映画館〜キネマの玉手箱〜
13.マイ・ライバル
14.ボッキーズ/童貞フィーバーUSA
15.S H E クレオパトラジャガー
16.すけべ妻 夫の留守に
17.北北西に進路を取れ
18.それゆけ!ハイレグ消防隊
19.ブルータル・ジャスティス
20.イタリア式愛のテクニック
21.カルメンという名の女(再見)
22.ワイスピ ジェットブレイク
23.青髭八人目の妻
24.花束みたいな恋をした
25.天使の入江

ロベルト・ファン・エケレンの『嫉妬』は本当に素晴らしかった。夢の延長線上のような現実描写の連続で、こういう映画を観るために生きているんだと強く感じた。『死んでもいい経験』『迷宮のヴェニス』など、2組の夫婦が出てくる変な映画だけをずっと観ていたい。そして、主演のミリアム・ルーセルが死ぬほど美しい。そもそもこの映画自体、「ミリアム・ルーセルが出ているから」という理由で観たのだが、期待値の37億倍美しかった。この映画を観てから、暇さえあればミリアム・ルーセルのことばかりを考えるようになってしまった。ミリアム・ルーセル最高!

ミリアム・ルーセルのことばかりを考えるようになったので、『カルメンという名の女』も再見した。やっぱり傑作。ゴダールの中でも1.2を争うレベルで好き。思い出補正でミリアム・ルーセルが銀行強盗する映画と思い込んでいたが、全然違った。数ヶ月前に見たばかりなのに、脳内補正されているなんて…。挟まれる波のショット、電車が通り過ぎる夜景のショット、便所でクリーム舐めてるおっさん、脱ぎっぷりの良い男女、トム・ウェイツのRuby's Arms、銀行強盗、すべてが洗練されている。この洗練された画面が続く快楽が半端ない。ゴダールの映画に対して「洗練されている」とエラそうに言える立場でもなんでもないが、本当に感動するのでみんな観てほしい。VHSじゃなくてU-NEXTで後期ゴダールが観れるなんて、本当に素晴らしい時代だなと思った。

『ブルータル・ジャスティス』はとにかく長いので、長期休暇用に後回しにしていたのだが、評判通りの傑作だった。特に銀行強盗が始まってからがめちゃくちゃ面白い。
そもそも、銀行強盗って映画が誕生して120年以上経っているのにも関わらず、今でも描かれているのが凄い。サイレント初期の『大列車強盗』で強盗をテーマにしてから今日までずーーーっと世界中で強盗の映画が作られてきたのって何でだろうって思いません?

▪️いくつか思いついた理由
・金に絶対的な価値がある
→金の価値は映画の中で詳しく説明しなくても観客にも伝わるし、金持ちになればなるほど選択肢が増える世の中である以上、誰もがお金を欲するから。みんなが金持ちに憧れるような仕組みの中で生きている以上、お金の「価値」って下がらないんじゃないか。
逆に、世の中金がなくても生きていけるようになったら強盗の映画は作られなくなるかもしれない、と思うと面白い??その場合、クソつまらん映画ばかり量産されそうな気もしなくもないが…。

・ギャンブル的な面白さ
→そもそも、強盗を無事に成功させるのは難しい。価値があるものをそう簡単に盗めたらみんな盗みまくるに決まってる。そんな中、成功確率を上げるためにいかに準備をして、いかに仲間を説得させるか、ここがとても大切である。この準備シークエンスを面白く描けば描くほど、強盗本番のシークエンスへの期待値に直結すると思う。つまり、成功(勝利)が保証されていない状況下の緊張感=ギャンブル的な面白さ が堪らないのである。

・仲間割れ
→強盗モノの映画を数本観れば誰でもわかると思うが、分け前を決まり通りみんなで分けて終わる結末は中々ない。強盗を成功させたら、必ず仲間内で奪い合いが始まる。自分はこの仲間割れがめちゃくちゃ大好きである。他人の前で被っていた化けの皮が剥がれ、個人個人の欲望が剥き出しになり、互いに対立する様子を見るのって最高じゃないですか??(性格わっる!)裏切るタイミングによって展開が左右されるのも、面白くなる要素のひとつだと思う。

・アクション
→強盗モノには必ずアクションが伴う。つまり、「アクション」をしないと強盗は成功しないのである。例えば、ショットガンで人を撃ちまくりながら強盗をするのであれば、人が撃つアクションや撃たれた人が吹っ飛ぶアクションがある。では、銃がない場合はどうだろうか。極端な例えだが、もし、スーパー金持ちにジャンケンで買って大金を奪えたとする。そんな設定でも、アクションは伴う。大金を奪った後、強盗はその場から立ち去る。その時に必ず追っ手との追いかけっこが始まる。走って逃げるのか、車で逃げるのか、何にしてもアクションは伴う。つまり、アクションが伴わないと、強盗は成功しないのだ。
※そもそもアクションってなに?という定義についてはややこしくなるのでここでは省略。

誰か「映画と強盗」みたいなテーマで書いてる人もしご存知でしたら教えて下さい…。めちゃくちゃ読みたいっす!!!!

ブルピンの映画やスーサイドスクワッドなど観たい新作も沢山あったのに、結局観に行ったのはワイスピの新作だけだった。ワイスピの新作はめちゃくちゃ面白いので、レンタル出てからでも絶対観てほしい。

映画以外で特筆するべきこととすれば、Red Velvetのカムバ。アイリーンのパワハラ、7年目の契約更新などなどでカムバックするのか?みたいな不安定な状態から、念願のカムバックを果たして感動してしまった。あとはGTAオンラインでひたすら車を改造して強盗しまくってた。車とドリフトにハマって90年代のドリフト動画ずーーっと見てた。やってることが中学生…笑笑。

あとはタイム・アバンチュールを夏休み中毎日更新する予定だったのに、三日坊主どころか2日で途絶えてしまった。ただ、ずーーっと書きたかった滝沢乃南の引退作について初めて言語化できたのは大きな進歩だと思う。あの記事だけ異様に読まれているので、滝沢乃南の根強い人気を再度感じた。このブログをいろんな人に読んでもらえたのが、夏休み一番嬉しかった出来事かもしれない笑笑。
タイム・アバンチュールについては書きたい記事が最低でも5マンこはあるので随時更新していきたい。元々夏休み中の更新を予定していた「岡田真由香研究」が異様に時間がかかってしまい、自分でもびっくりした。ただ、「資料」はある程度揃ったので、完成次第公開していきます。


アイドルと映画のことしか書けない夏休みなんて虚しすぎる。キャンプとか夜通し飲んだりとか、何かしら楽しい思い出があるはずのに今年はほとんどない。強いて言うならDC展に行ったくらい。どれだけ現実から目を背けてるんだよ…。逆に、今の現状はこうするしか救いの道はないのかもしれないし、これだけ映画など自分な好きなものに打ち込める夏休みはある意味幸せだったのかもしれない。それと、1日中寝ていたとか、1日中TikTokとYouTube観てたら終わったみたいな日がなかったのも良かった。ってか普段よりもYouTubeもTikTokも観なかったな。

『天使の入江』を観た後だと普通に生きているのがなんだか勿体無い気がしてならない。俺も人生賭けて何かに打ち込みたいし、楽観視できるくらいの心の広さを持ちたいな。
脳汁溢れ出るほど最高なミシェル・ルグランのスコアを聴きながら、残りの数時間をゆっくり過ごそうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?