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「ロールシャッハシンドローム」江藤優依&高梨詩織【KP目線感想】

シナリオ:ロールシャッハシンドローム
作:ディズム様

エモクロアTRPGをCoCにコンバートして遊ばせて頂いております。このシナリオはプレイヤーの出すPCに合わせてこちらで関係性のある手持ちのPCか、以前通過してもらっているシナリオのNPCをKPCとして出す必要があります。

今回出てもらうPCの「江藤優依」ちゃんは、PLの方がはじめて作ってはじめてのCoCとして遊んでもらった、かし様作「hubの在り処」のNPCである「タカナシ」がKPCを勤めました。

つきましては、今回こちらの感想記事には「ロールシャッハシンドローム」のネタバレと「hubの在り処」に関するネタバレが含まれますことをご了承ください。

冒頭からずっと微笑ましい

hubの在り処をやっている時からずっと微笑ましいやりとりをしてくれるペアでして、こんな形でまた二人の姿を見られたことがとても嬉しく思います!

まるで駆け落ちのように家を飛び出して、優依ちゃんと暮らすようになったタカナシは、新しく高梨詩織という名前をもらって新しい人生を送り始めていました。

思い出話にいくらでも花が咲くし、これからどうしようか!という前向きな明るい話題にも事欠かきません。どうやってお金を稼ごうか?何を始めようか?お金が貯まったらどんなことをしようか。放っておけばいつまででも喋れそうで、いつまでも見ていたくもあり、全くシナリオ始まってないのに大丈夫かという思いあり……でもきっとこのシナリオって進行云々気にせず、たっぷりふたりだけの空気感を味わうことができるのが醍醐味かと思ったので時間をとって遊ばせてもらいました!

そんなキラキラのふたりはそのまま山に向かっていくのです。このふたりにとっては出会いに関係しているので、山そのものが思い出と直結する部分でもありました。

KPC側の心境が反映しにくい

通過している「hubの在り処」の終わり方が、死の概念を一切伝えていないまま感情も正式なものを持たせないまま、そのままの状態で連れ出している形なので、どこまで明確な形で心理描写を出したものかというのは悩みどころでした。

例えば初回でKPCを勤めた彩人の場合は、相棒の危機を見過ごすことへの明確な罪悪感を表明することができたし、強靭な精神力を持っているとはいえ人間なので追い詰められていく様相を呈するのが普通でした。しかし、その感じが今の詩織ちゃんにあるのかというと……!

シナリオとして明確な形の感情をもって帰ったわけではない、とはいえ非常によく出来たシステムとして感情表現は私たち人間にとって何か違いがあるのだろうか、という部分でもあります。

なので、このロールシャッハシンドロームの中ではタイムリープをPCが自覚し始めてからはKPCは嘘をつき続けることになるので、その部分への罪悪感は出してもいいかなという感じでやらせてもらいました。後は純粋に特別な存在である優依ちゃんを無事に現実に帰したいという思いで大きく進展しない中、ただひたすら試行回数を稼ぐという行動がさすが人外という感じになって個人的にはこれはこれでいいな……となった部分でした。

何故か写真の神が降臨

優依ちゃんが申し訳程度に持っていた写真術を使ったフレーバーのロールプレイの中で、一応振った「写真術」が謎の一桁成功を繰り返す自体がこのセッションの中での一番の出目の良さでした。20しかもっていなかったですが……2回成功です。

その後、詩織にも振らせてもらうチャンスがあったので初期値の10でダメ元のダイスロールをしたところ、なんと1足りてぴったり成功をおさめるという……ふたりして「今日から写真家になろう!」と盛り上がった次第でした。

残念ながらタイムリープでカメラロールの中からその神がかった撮影技術でとった写真は失われてしまうのですが、あまりにも出目が素晴らしかったのでセッション終了後に特別に1d20の成長をお願いしちゃいました。

最後のループターンはすっ飛ばし!

本家様のテストプレイを見ていた時に「場合によっては全然ループせずに一発で戻るなんてことも起こるかもしれない」という話をしていて、そんなこともあるのかな?なんて思っていましたが、まさか自分のテストプレイ2回目でその回を引くことになるとは思いませんでした。

詩織が1ターン目で無傷を引き、優依ちゃんは左手の痛みを引いた状態でしたが利き手じゃないし!ということでお互い納得できるところだったのでそれ以上のループを行いませんでした。

こういう時に、どうするかはペアによって全然意見が変わってくるだろうと思います。どういう状況で、どのように反応するのか。どんな話し合いをするのか。痛みと共鳴判定の出目とあわせて、この流れの組み合わせは無限大だなと感じます。

今回のふたりは純粋に引きがよかったです。そして、詩織は優依ちゃんの言うことをすぐ受け入れるところがあるので利き手じゃないから仕事もできるしそんなに困らない!と言われれば「そっか、よかったです!」という反応になるところが、このペアのスムーズなところだったなと思いました。

最後はちょっと変則的に

台本の中には、事故が起きた後病院で目覚めるということ以外の詳しい描写は指定されていないので、こっちで自由にさせてもらうことになるのですが……。

基本的にはふたりで病室で目覚める。隣同士で寝ていて、お互い無事でよかった!みたいな展開がスタンダードです。でも、今回はPC側だけが負傷している状況だったので詩織がずっと付き添っていた感じのENDにさせて頂きました。

家事はできるしマメな詩織は、優依ちゃんが検査も兼ねた入院が終わるまで毎日欠かさず病院に通ってくれることでしょう。そして顔を合わせる度に飽きもせずにおしゃべりを繰り出していくのでしょう。

未来を語るセッション

前回のふたりですらそうだったくらいですから、今回のふたりはなおのこと未来への展望で話題が尽きない勢いで始終希望に溢れていました。ふたりの雰囲気も楽しそうで、セッションがとても明るい雰囲気だったので癒しでしたね。

山に詳しい知り合いを連れてきて今度は案内してもらおう!とか、師匠に頼んで祠の修繕ができるようにしよう!とか。その他、料理研究家になる話とか写真家になる話とか、いっぱい要素は盛沢山で。

そのうちのどこまでが実現するのかは分かりませんが、提案するのは自由ですから!今後、彼女たちが自由に未来を切り拓いて行ってくれればいいなと望むばかりです。

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