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1年間の色々。~新卒で訪問リハに勤めて経験したこと~

どうも。

新卒で都内の訪問看護ステーションに就職した理学療法士の横田 達之(よこたつ)です。

『その人にとっての”安心・安全”を支援する』

を、モットー(自己理念)として日々活動しております。

新卒で訪問リハの道に進んで、はや1年が経とうとしています。

「訪問リハで普段何やってるの??」と聞かれることも増えてきたので、今回のnoteでは、それも踏まえてこの1年間で経験したことをまとめていこうと思います。

↑↑に就職から3カ月で得たもの感じたことは以前にもまとめていますので、よろしかったらどうぞ m(_ _)m

1. 訪問リハで経験したこと

この1年間、訪問リハに従事する中で色んな方、色んなご家庭と出会い関わらせて頂きました。
その中で、どんな方を支援しているのか・どんな目的で支援しているのかをまずは書いていきます。

”どんな方を支援しているか”

普段訪問させて頂いてる方には、本当に様々な疾患・目的・コミュニティー...etc.があります。コミュニティーについては前回のnoteに書いたので、疾患と目的について。

疾患では、疾患名を挙げると数が多くなるのでカテゴリーで紹介します。

⇒整形外科疾患、中枢神経系疾患、神経筋疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、小児疾患、認知症、がん(末期含む)

カテゴリーだけでもけっこう多くの疾患を担当させて頂いていますね。 
地域には様々な疾患・障がいと付き合いながら生活をされている方々がいます。

もちろんその地域にもよりますが、おそらく病院へ就職するよりも多くの疾患の方々と関わることができるのではないでしょうか。
それもまた訪問リハのやりがいでもあり、難しいことでもあります。

”訪問リハでの目的”

訪問リハをサービスとして提供する上では、介護保険と医療保険の二つの保険があります。

特に介護保険では、主にケアマネージャーさんのつくるケアプランの中のサービスの一つとして関わることとなります。

そのため、ケアプランで示されている目的やゴールに沿ってサービスを提供していくこととなるのです。では、どのような目的やゴールがあるのでしょうか?

⇒ADL維持・向上、活動量維持・向上、再転倒予防、疼痛なく過ごすこと、社会(職業)への復帰、予防・異常の早期発見、拘縮・増悪予防

関わらせて頂いた方々の目的やゴールもすごく様々です。
就職するまでは「生活期=予防」のイメージが強かったですが、実際には回復期から続いて、障がいの克服やリハビリテーションに臨むことも多い印象へと変わりました。

”訪問リハならではのこと”

「病院と訪問で違うとこって何だろうね??」と友達とたまに話したりします。
その中でいくつか考えたポイントがあったので書いていきます。

①想像力やアセスメント力がめっちゃ大事

訪問看護・リハビリでは、病院と比べて1日の中で関わることのできる時間が短いのも特徴の一つです。
そのため、自分たち医療職が関わることのできない時間を意識して接していくことが大事です。

家の中で転ばないか?食事の内容や飲水量は大丈夫だろうか?など医療職としての心配もありますが、要はどうしたらその方が安心して生活できるか??という一点とどこまで向き合えるかが大切なんだろうなと思って日々訪問しています。

また、訪問先では基本的に一人です。
なので、基本的なフィジカルアセスメントについては最低限なスキルとして必要なのではないかと思う場面は多いです。

しかしながら、特に就職してすぐの頃は看護師さんの訪問に同行させてもらったり、他職種の視点も学ばせて頂いたため、自立する頃にはおおよそ不安もなく訪問することができました。

本当にヤバいなと感じた際には、先輩方にフォローをお願いすることもありましたが、そういった体制が整っているのも安心して働けるポイントだと思いました。
(訪問看護への転職を考えている方は他職種連携の仕方等が一つのポイントかもしれませんね。)

②コミュニケーションについて

個人的に在宅と病院で大きく異なるのは、このコミュニーションの部分ではないかと思います。
以前のnoteにも似たようなことを書いていましたが、自分たちと利用者さんでは、「Home」であるのはあくまで利用者さんです。

当たり前ではありますが、上から目線等の命令口調はしない・相手の思いを汲み取るなど失礼のない態度が大切であり、それらを踏まえてラポールをつくっていきます。
そんな中たまにあるのが、
”目標設定が噛み合わない”・”余計なお世話”等のトラブルです。

いくら気をつけていても「こうした方がいいんじゃないか??」という思いが先行した介入をしてしまうことがある。
ですが、自分が良かれと思ってしたことが相手にとって適切なものなのかについてはよく吟味することが大切。
少し面倒だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、逐一目の前の利用者さんとは対話をしていけるとよいですよね。

2. 訪問リハに従事して楽しかったこと

上記に訪問リハでどんなことをしているのかについて書いたので、次は自分が訪問する中で楽しかったこと・充実感を得られたことについて。

”季節とともに過ごせること”

訪問では、長い年月に渡って介入することが多いです。
そんな日々の訪問では、1月から12月まで、それこそ「明けましておめでとうございます!」から「良いお年を~」と言えるまで色んな季節をともに感じることができる。

外がなんだか暑くなってきて、気づいたら寒くなって...という季節の流れを一緒に過ごせる感覚。上手く言葉にはできませんが、”ともに生活している感”が自分はすごく好きです。笑

”できることが増えていく喜び”

色んな方を支援させて頂く中で、最近嬉しいことがありました。
それは利用者さんと屋外歩行へ行けた時のことです。

その方と出会って担当させて頂いた頃は、寝返りもやっと。立ち上がりや車椅子への移乗も危なっかしい感じ。

そんな状態だったのもあり、冗談交じりに「早くお迎えこねぇかな」とよく仰っていた。
その言葉を聞くたびに何だか胸が苦しくなっていました。

ですが、ご本人様の頑張りもあり寝返りや立ち上がりがスムーズになってきた。
そんな頃にふと「タバコ買いにいきてぇな~...」と利用者さんが言った。

そこからのリハビリは”タバコを買いに行くこと”が目標となりました。

それから段々と歩けるようになり、春の陽気だった先日、一緒に初の屋外歩行へ行けました。奥さんや娘さんもその時一緒にいて、家族みんなでお散歩に行った。

その時の「散歩っていいな!」という言葉と笑顔は最高にカッコよかったです。

久しぶりに外を歩く利用者さんを見てか、奥さんや娘さんも嬉しそうにしてるのを見て、なんだかほっこりしました。笑

もちろん身体機能を上げることが全てではない。
けれどもできることが増える・行ける場所が増えるって素敵だなと思えたエピソードでした。

3. おわりに

今回は、新卒で訪問看護リハに従事して経験できたこと・感じたことについて書いていきました。

「新卒で訪問なんて無理でしょ...」と言われたこともありました。
でも、1年が経った今、新卒でも訪問リハの道に進んでよかったなぁと思えています。
大変なことが無かったといえば嘘にはなるけど、すごくやりがいもあり、特に利用者さんの方々との日々はとても充実していました。

そんな成長の日々に感謝して2年目を迎えます。


m(_ _)m 

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