「吉野家兄弟」3巻を紙書籍で出したい記録(その1)
ヨコオが原作を担当させていただいたマンガ「吉野家兄弟」完結しました。作画の秋鹿先生、編集の皆様、そして読んでくださった皆様には感謝しかありません。
とても気に入ってるので、興味ある方は是非読んでみていただければと思います。
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完結に伴い、吉野家兄弟の3巻がリリースされます。
しかし、LINE マンガさんがコミックの紙書籍事業から撤退することになり、吉野家兄3巻がデジタル版のみのリリースになる、との連絡を受けました。
……受けたのですが、結論から言えば、3巻を頑張って紙書籍で出そうと思っています。いや、思ってるだけじゃなくて行動をしています。
ということで、普段はくだらないおしゃべりばかり載せているこの note ですが、これからしばらくは
「吉野家兄弟3巻をなんとか紙書籍にするぞ、の雑談ブログ」
としてお付き合いいただければと思います。
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はじめに。
「吉野家兄弟」は連載開始にあたり、当時の編集部さんと「紙書籍にするなら連載します」という条件で始めさせていただきました。
なので、こちらとしては「紙書籍にならないのは、お約束と違いますよね?」という話なわけですが、約束と言っても口頭ですし、大きい会社さんの事業の決定ですから、実際のところは編集部さんの方ではどうにもならない、という状況で。
また「3巻だけ他の出版社さんに引っ越し」も現実的ではありません。
でも、1巻2巻を紙書籍でご購入頂いたお客様に、なんとか3巻も紙書籍でお届けしたい……なので、(パンパカパーン!)ヨコオが代表取締役を務める「株式会社ブッコロ」から出版させていただく事になりました!
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パンパカパーン!じゃないよ……ヨコオの会社なんてほぼ個人会社だよ……コミックなんてどうやって出せばいいんだ……?
となる訳です。当たり前だ。
でもまあ、何事もチャレンジです。
まず、作画の秋鹿先生に状況をお話し、出版をご快諾をいただきました。
その上で、LINE さんの方に以下を交渉。
・紙書籍の出版を、株式会社ブッコロにやらせてほしい。
・紙書籍の出版にあたり、デジタル版3巻のデータを使わせて欲しい。
この「デジタル版3巻のデータ」というのが重要で。
ご存知ない方もいらっしゃるかと思いますが、コミックは原作と作画だけでは完成しません。吹き出しに写植を入れ、表紙をデザインし、目次を作って、ページ番号を振る、という様々な工程があります。
この工程をブッコロの方でやるのは難易度が高いですし、そもそもエコじゃないので、LINE さんと交渉を行い、無事にご承諾をいただき、覚書をかわした状態です。
今後、pdf や indd 等の印刷用データを受け取る段取りになっています。
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さて、データが揃ったら印刷……について、LINE さんに「これまでに使われていた印刷所をご紹介いただけないか?」と問い合わせてみました。結果から言うと、LINE さんの関係会社さんが担当されていて、新規取引の開始の難易度が高く、難しい、という結論に。
ぎゃー。
仕方ないので印刷会社さんを探す旅に出ます。
コミックの印刷って、普通にできるのかな……まあ、とにかく探してみます。(現在探し中)
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印刷の後は販売なんですが、普通の書籍ルートに出すのは大変ですし、通販で全国に届けばいいのでは……という観点から、同人誌的な方法を探ります。
具体的には Booth、とらのあな、メロンブックスとかかな……印刷会社さんを決めてから考えます。
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発売時期はがんばっても半年後くらいですかね……申し訳ありません。
部数は1000部くらいで、売り切れ御免・余ったら処分、の形で。
価格はなるべく1・2巻に近い形を想定しますが、3巻はちょっと分厚いので少し値段上げるかもしれません。
正直、売れば売るほど赤字になる気がします。
まあ、やるんですけど。
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ということで、がんばり中です。
出版業界に詳しい方で、印刷とか販売とかについてアドバイスいただけるかたがいれば是非お教えください。具体的にはヨコオのXとかにリプっていただければ。
次回また進展あったらタイミングで皆様には共有させていただきます。
それでは。
※「吉野家兄弟」3巻は「株式会社ブッコロ」からの出版となります。LINE マンガさん、吉野家さんへのお問い合わせはご遠慮ください。
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