見出し画像

Q.まだあまり実績はありませんが、セミナー営業などに取り組んでも大丈夫でしょうか?

「あなたが今抱えている悩みは、すでに解決された問題である。」
2012年、技術評論社から刊行された「士業&資格取得者のための資格起業BIBLE」を全文無料公開中。これまでLEGALBACKS(旧経営天才塾)で寄せられた5000以上(当時)の相談の中から、頻出の相談に回答した書籍。コンセプトは「書籍のコンサルタント」。2019年、全文無料公開。

Q.まだあまり実績はありませんが、セミナー営業などに取り組んでも大丈夫でしょうか?

資格起業家という方法はわかりました。私は話すことが好きなので、セミナーであればできそうです。ただ、まだあまり士業としての実績がないのですが、セミナーに取り組んでもよいものでしょうか?

私が初めてセミナー講師をしたのは24歳だった

講師にふさわしい実績の基準というのは、ありそうでないものです。お客様の視点で考えれば、「役に立つ内容」であればよいのです。私自身、初めてセミナー講師をしたのは24歳のときでした。幸運にも講演依頼を受けて講師をさせていただくことになったのですが、参加者は当然年上ばかりです。経営者もいれば士業の先輩もいます。私は額に汗をかきながら、ただただ一所懸命話すだけでした。そんな私の初めてのセミナーを客観的に見れば、講師としての実績どころか社会人としての実績もあまり多いとはいえません。では、クレームの嵐だったかといえば、そんなことはありませんでした。営業をテーマに自分自身やってきた1年近くのことを話したのですが、おおむね好評をいただくことができました。肝心なことは内容なのです。

もう一度いいますが、「講師のふさわしさ基準」などないのです。たしかに講師は人前に立って話す仕事なので、年配の人あるいはトップレベルの専門家がやるべきものというイメージがあります。しかし、機が熟すのをのんびりと待っていられる方はよいですが、特に創業間もなければもっと積極的に取り組むべきなのです。それ以前に、もう資格を持っているあなたは十分「講師のふさわしさ基準」を満たしているという事実に気づいているでしょうか?

実績は「資格」で十分である

資格の最大の利点は「信用度が高い」ということです。そして、高度な知識を持っているというイメージも一般的には十分あります。つまり、資格を持っている時点であなたは専門家であり講師としてもうふさわしいといえるのです。

自分自身を過小評価しているのは、紛れもなくあなた自身です。すでにあなたは資格試験という難関をくぐり抜けているのですから、もっと自信を持つべきです。もちろんベテランの同業者と比較すれば、まだまだ足りないところはあるかもしれませんが、重要なのは同業者と比較することではなく、お客様に満足してもらうことです。ですから、ぜひセミナーには積極的に取り組んでください。

特に、資格起業家のスタイルの中でもっとも最初に取り組んでほしいのがこのセミナーです。コストは広告を打たなければ会場費のみで、あとはレジュメを印刷する紙代程度です。集客に失敗してもセミナーの開催を取りやめてしまえば大きな損害は発生しないのです。CDやDVDを販売するとなると、制作費や売れ残った場合の在庫リスクがありますが、セミナーはこのリスクがありません。あとは集客、内容、話し方それぞれの精度を高めていけばよいのです。

まずはセミナー依頼を増やしていこう

セミナーには集客、内容、話し方と3つの壁があります。自分でセミナーをつくり、自分で集客に成功し、自分で講師をできれば最高ですが、最初からこの3つをクリアすることはそれほど簡単ではありません。

そこで、最初のうちはセミナーを依頼してもらえるように活動してみましょう。私もセミナーを始めてから最初の1年はセミナーの依頼を受けて、講師をしていました。依頼を受ければ集客する必要もありませんので、あとは当日話すのみとなります。

①ホームページ、名刺、事務所案内などに講師可能なテーマを記載する
基本的なことですが、まずはあなたが講師であることを多くの人に伝えなければなりません。ホームページ、名刺、事務所案内などあなたのことを知ってもらえるような媒体・資料にはすべて「講演可能なテーマ」としてテーマを複数掲載しておきましょう。こうすることで、その媒体をみた人があなたを講師として認識することができます。

②講演実績ができれば、実績も掲載する
一度も講師をしたことがなければ掲載することはできませんが、1回でも講演実績ができたら必ず講演テーマと同じように媒体に掲載しましょう。実績が増えてくれば、セミナーを依頼しようと検討している人も安心して依頼することができます。ホームページやブログに掲載すれば、それを見た人から講演依頼がくることは決して低い可能性ではありません。ぜひ積極的に掲載してください。

③講師依頼のポータルサイトに掲載する
最近ではセミナーを開催する企業も増えてきており、講師依頼のポータルサイトなどもあります。講師依頼ドットコム(http://www.kouenirai.com/)など複数の講師依頼サイトに登録しておくとよいでしょう。もちろんこれに登録するだけで依頼が増えるわけではありませんが、より講師として認識されやすくなります。

④セミナーに参加して、主催者に提案する
セミナーに参加した場合、講師と名刺交換をして人脈をつくるという方は多数いますが、意外とセミナー主催者と結びつきをつくろうとする方は少ないものです。しかし、講師を決めるのは当然講師ではなく主催者です。そのため、セミナーに参加した場合には主催者とも名刺交換をし、自分が講師でお役に立てますという提案をするとよいでしょう。

【POINT】士業であるあなたにはもうすでに講師としてふさわしい基準を満たしている。積極的にセミナーを仕掛けていこう。最初のうちはセミナーを依頼してもらえるとスムーズ。そのために、普段から講師であることを多くの人に伝えていこう。

※掲載されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、書籍販売当時のまま掲載しています。

最新のノウハウやセミナー情報、成功事例などは横須賀輝尚公式メールマガジン(無料)でお読みいただくことが可能です。ご登録はこちら。

サポートは要らないので、スキやいいねお待ちしてます。TwitterやFacebookなどで感想いただけると嬉しいです。エゴサしてます。#横須賀輝尚