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Q.顧客リストが重要と聞きましたが、どうもピンと来ません。なぜ大事なのでしょうか?

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Q.顧客リストが重要と聞きましたが、どうもピンと来ません。なぜ大事なのでしょうか?

ビジネスでは「顧客リストが重要」だとよく耳にしますが、どうもピンと来ません。士業にとって顧客リストはどのような位置づけなのでしょうか? 本当に顧客リストは重要なのでしょうか? わかりやすく教えてください。

顧客リストがないと、「待ちの法律家」になってしまう

まずは顧客リストの意味と重要性の解説から始めましょう。顧客リストはどのマーケティング関連書でも解説されているほど重要でかつ売上に直結するものなのですが、士業全体ではこのリストに関する意識がかなり希薄です。つまり、あなたが顧客リストについて少し理解を深めるだけで頭ひとつ抜け出すことができるようになりますので、神経を集中させて読んでください。

まず顧客リストとはその名通りお客様の名簿のことです。言い換えれば、企業(または個人)情報になります。基本的な情報としては、①会社名、②代表者名、③住所、④電話番号、⑤メールアドレスなどがこれにあたり、細かいマーケティングを実施する場合はこれに性別や年齢などを加えていくことがあります。これらの情報が整備されているものを顧客リストと呼びます。

普段、士業は依頼を待つ必要があります。人脈をつくり、ネット集客をしたとしてもお客様に依頼の意思がない限り仕事は増えません。そこで、資格起業家というスタイルを採用し、セミナーやコンサルティングなどで積極的に営業活動をしていくことが重要だと解説しました。このときに顧客リストが生命線になるのです。

顧客リストがあれば、自分から案内を送ることができます。もしあなたがセミナーを企画し、開催しようとしたとき、顧客リストがなければひとりひとり会いにいってチラシを配るなどの時間がかかる営業をしなければなりません。しかし、顧客リストがあれば、紙媒体にしてもメール媒体にしても一度に多人数に送ることが可能になります。

今から顧客リストを集める努力をし、1年後500名のリストが集まっているとすれば、1年目はつらくても2年目からはセミナー集客などは飛躍的に簡単になります。もし、何の努力もせずに1年後顧客リストが集まっていなければ、いつまで経っても集客に苦労してしまうでしょう。今からでも遅くありませんので、今日この瞬間から顧客リストを集めるべきなのです。

顧客リストの集め方

顧客リストの集め方は、アナログな手段で集める方法とインターネットを通じて集める方法があります。アナログでは普段から常識的に行っている名刺交換がリスト収集の手段です。名刺交換をした後は、ただ名刺収納ファイルなどにしまってしまう人も多いですが、ここはファイルメーカー(http://www.filemaker.co.jp/)などに代表される顧客管理ソフトを使用しましょう。あまり高額なソフトは必要ありませんが、ラベル印刷に対応している顧客管理ソフトを入れておくべきです。

これは言い換えれば「いつでもダイレクトメールが出せるような準備をする」ことになります。こういった蓄積を普段からしておけば、いざセミナーを開催することになっても、すぐにダイレクトメールを出すことができます。いわれてしまえば当たり前のことですが、多くの士業がこういった顧客リストの整理ができていないのです。

アナログな手段に対して、インターネットを通じて顧客リストを集めるという方法もあります。これはホームページ上でメールマガジンの登録を促したり、小冊子をPDF化したものなどを提供するために請求フォームを設置したりすることで集めることができます。

ただし、ただ待っていてもメルマガの読者が増えることはありませんので、広告を打つなど読者を集める努力が重要です。さらに、もしできることならこの時点でメルマガ配信スタンドと契約をしておきましょう。メルマガの重要性は前述しましたが、もっとも多くの人が億劫になってしまうのは、この「最初にメルマガ配信スタンドと契約する」タイミングです。ですから、本書を読んだこの日を契機として、ぜひメルマガ配信スタンドと契約をしてください。

さあ、今日から顧客名簿を整理しよう

顧客リストは事務所の財産です。この顧客リストが増えれば増えるほど、あなたがセミナーをしたいとき、新しい業務を取り扱うことになったときなどいつでも告知をすることができます。たとえ1日1人しか集められなかったとしても、1年で300名以上の顧客リストが集まるのです。これから開業する場合には、今から顧客リストを集めるための準備をしておきましょう。

ところで、開業してからすでに数年経過している場合、どこから手を着ければよいかというと、まずは既存客の名簿整理から始めるのがベストです。まずは優良顧客である「これまでのお客様」のリストをまとめ、その次に今まで名刺交換した人の名刺リストを整理してください。数年経っているとかなりの量の名刺があるかもしれませんが、ひとつひとつを顧客管理ソフトに入力することが、いつか売上につながると考え、ぜひ取り組んでみてください。

【POINT】顧客リストは事務所の財産になる。もっとも重要なものなので、今から集めていこう。集める手段は、アナログとネット。顧客管理ソフトを入れ、いつでも案内が出せるようにしておこう。

※掲載されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、書籍販売当時のまま掲載しています。

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