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「Food Experience」という合言葉

大きく、そして開放的になった新ポートマーケットでは、20近くの出店者さんがお店を構える予定ですが、そのほとんどが「食」にまつわるものです。鮮魚、野菜、コーヒー、パン、ジェラート、ラーメン、クラフトビール、プリン、カフェなどなど。想像しただけで、よだれが出てきてしまいます(笑)。

魅力的なお店に出店してもらい、来てくれた皆さんに美味しい食べ物や飲み物を提供することは、施設としてとても大切なことです。けれども「ただ美味しいものを取り揃えればいいのか」というと、私たちはそれでは十分でないと考えています。

最近では「サステナビリティ」(持続可能性)や「SDGs」という言葉を目や耳にする機会が増えました。地球がこれから先もずっと残っていくためには、考えなければならないこと、変えなければならないことがたくさんあります。

そしてその多くは「食」と密接に関係しています。「食品ロス」「フードマイレージ」「プラスティックゴミ」「カーボンニュートラル」「循環・リサイクル」「海産資源保護」「地産地消」「フェアトレード」など、食という領域で改善・解決していくべきことは山のように存在します。

ただし、食というテーマを考えるうえで大切なのは、今挙げたような「〜をしなければならない」という禁欲的なものだけではありません。

例えば、今食べているサラダに使われているにんじんは地元の●●さんという農家の方がつくっていて、彼らはこんな工夫をして栽培をしているということを知れば、あるいは調理したシェフは毎週その畑に通っていて、そのにんじんを生かすドレッシングを研究していることを知れば、そのサラダを見る目はきっと変わるはずです。

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食べ物の背景にある「物語」を知ることは、私たちの知的な好奇心を満たしたり、共感する気持ちを呼び起こしたり、地域のことをより理解して愛するようになったり、そんなことに繋がっていくはずです。

あるいは、お店から出た食品残渣(ざんさ)をコンポストで堆肥にして、それを生かしてテラスでハーブを育て、今度はそのハーブを料理や飲み物に生かしたならば、わかりやすい「循環」の形を訪れた皆さんに感じてもらうこともできるでしょう。

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日々の営業はもちろんですが、積極的に開催していく予定のイベントやワークショップを通じて、よこすかポートマーケットではただの美味しい飲食物にとどまらず、地球環境について考えたり、食の楽しさを感じたりできるような「総合的な体験」を提供していきたいと考えています。私たちはそれを「Food Experience」(フードエクスペリエンス)と呼んでいます。

「Food Experience」を合言葉に、横須賀の、そして三浦半島の魅力を、食を通して発信していく拠点として、よこすかポートマーケットは生まれ変わります。皆さん、ぜひ楽しみにしていてください。


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