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何が失敗で、何が成功なのか?

ノルウェーとデンマークは旅行者の相互の往来がOKとなったが、スウェーデンは除外された。

スウェーデンの100万人あたりの死亡数が世界最多に。

「ロックダウン」ではなく、「集団免疫」を選択し、各国の同調圧力に屈しなかったスウェーデンだったが、自国のコロナ対策に「改善の余地がある」と認めたというニュース。政策を主導した博士が前面にたち、結果的に孤立化してしまったことを認めた。

一方、16歳以下の生徒の学業を停止しなかったスウェーデン経済は、2020年の第一四半期でプラス成長。

コロナよりも、それによる経済的ダメージの方が、結果的には「人命」に大きな影響を及ぼすということはハッキリとしている、と分析する専門家は多い。と、するならば、現時点でのスウェーデンの対策を短期的視点で失敗と見ることは難しい。抗体所有者の数が今後着実に増えていくならば、スウェーデンの作戦が成功とされ、世界的な評価はひっくり返るのだろう。

レナ・ハレングレン保健社会相は、世界保健機関(WHO)主催の会見で「我が国は自国の状況に最善と判断される対策を実行しているのです」と言明している。スウェーデンは、米国や他欧州国からの同調圧力には屈せず、自国の状況に最善と判断される対策を毅然として実行しているのだ。

上記の記事内で在スウェーデンのジャーナリストみゆきポアチャさんは、「社会科学の実験国家」ともいわれているスウェーデンは、「集団免疫の獲得」という国民の多数の命がかかった壮大な実験を行おうとしておるが、ほとんどの国民は政府に大きな信頼を寄せ、この施策を信じ国の未来を見ている、と語る。

在スウェーデンでスウェーデンニュースのブログswelogを運営するブロムベリひろみさんのPodcastでも、徹底した情報開示で国民は安心していると強調されている。

長期的視野に立って意思決定し、情報に透明性があり、説明責任を果たす政府。それをしっかりと指示をする国民。そのあり方は、本当に羨ましい。

いずれにせよ、「成功」なのか、「失敗」なのかを、あるひとつの結果=「点」を見ただけで判断してしまうことは、大切なことを見誤ることになる。現在のスウェーデンを考える度にそう思う。

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