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【最近観た映画たちの共通点】で、これから「家族」どうする?

最近、観た映画や、たまたま配信で観た作品に共通点があるな、と。ぼんやり考えたことを。

まずはそのラインアップ。寸評は私のinstgram投稿から(最近は、観た映画や配信作品のことばかりアップしています)。

【映画】

ハニーボーイ

毒親役を自身で演じたシャイア・ラブーフの半自伝的作品。この映画が彼にとってのセラピー(暴露療法)なのは間違いなく、こちらもグループセラピーに参加しているかのような感覚に。All Really want to do‼︎

WAVES/ウェイブス

ストーリーに沿った楽曲とともに、どこに向かっているか分からない乗り物に乗せられてるような不安定さが、まさに @a24 作品ですなぁ、な今作。前情報いれずにニュートラルに観るのがオススメ。ゆえに多くは語るまい。観るなら、音響の良い劇場で是非! にしても、このポスターはかなりミスリードをさそっているような⁉︎

はちどり

昨年の韓国映画と言えばの『パラサイト』の最右翼、『はちどり』が遂に公開‼︎ 家族、友人、性…揺れる思春期(中2!)の極私的日常を通し、世界が見えてくる😭 尊い。

ペイン・アンド・グローリー

巨匠・アルモドバル監督の自伝的作品。苦痛と栄光、その浮き沈みを体感しつつ、最後に残るのは「愛」‼︎ 腰を抜かしそうになるほど射抜かれた。人生万歳🙌

【NETFLIX】

先に愛した人

亡き父の恋人の男(保険金受取人)と、それに激怒する母親、そして、思春期の息子。それぞれの喪失、孤独、ままならなさ。そして、乗り越える強さを描く。どんどんギアチェンジされていき、最後は😭。(あぁ、台湾に行きたい)

建築学概論

甘酸っぱい恋愛ものではなく、親子ものとしてグッときた。

【amazonプライムビデオ】

キング・オブ・メディア

見事なまでに嫌なヤツしか出てこず、誰にも感情移入できないのに、金持ち一族の行方を見守ってしまう不思議。人間ってやつは!

共通点は「家族」

メインテーマが家族のものもあれば、裏テーマだったりするものもある。社会の最小単位であるのが家族である。そう定義されることを鑑みるならば、人間を描いた作品に自ずと「家族」の問題が内包されているのは自然なことなので、共通点を「家族」とする無粋さは何卒ご容赦を。

『ハニーボーイ』は、ただ互いに愛し、愛されたいという欲望を満たせない父と息子の物語。

『WAVES』は恋愛ムービーと見せかけての(ポスターはそうとしか見えない)家族が苦難を乗り越える葛藤もの。

『はちどり』は、自分と世界の繋がりを意識する思春期の1年。その背中を追いながらも、自ずと1990年代の韓国の家父長制がビビッドに描かれる。

『ペイン・アンド・グローリー』
は母と過ごした記憶を通し自分を取り戻す物語。

『先に愛した男』
は、ままならない夫や子供に対し、母親の怒りや苦悶を鮮烈に描く。

『建築学概論』は、当時、恋愛映画として韓国での歴代1位の興行記録を塗り替えた「初恋」をメインテーマにした作品であるが、主人公と母の、「母✖️息子あるある」がよく描けた物語だなという印象を受けた。

『キング・オブ・メディア』
は、一つの家族を通した男性中心主義がこれでもかと描かれる。「男らしさ」、そして「家族」という呪縛から抜け出せないという息苦しさよ。

最後に

私は、家族ものに心動かされやすい。けれど、家族愛をただ礼讃したいわけではない。「社会の最小単位=家族は、誰からも干渉されない、自由度の高いものにならないかな」と考えてしまうところがある。ゆえに、こうやって、どんな映画を観ても、私はそれぞれの家族のかたち、あり方に視線がいってしまうのだと思う。

なぜ、そこまでして、一緒にいたいと願うのか?

以前、家族について書いた記事より(『きのう何食べた?』や阿佐ヶ谷姉妹について書いています)。

現状国から認められている「これまでの家族」の形態だけにとらわれることなく、個々人が思い思いにつながっていく。それぞれが心地良いと思う「つながり」に身を置くことができ、自分とは違う「つながり」をそれぞれに認め合える、そんな時代になっていけばいいな、と私は思うのです。


共通点は「家族」。そう括ったけれど、それは私の視点であり、それぞれの作品はそれぞれにオススメ。ただ一つの正解ではないことを最後に。

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