夏に特別なんてない
母が喜寿を迎えた。母は田舎で一人暮らしをしている。「お盆と正月くらいは……!!」と帰省していたのだが、ここしばらくは「できるだけマメに帰らないと！」と考え、帰省頻度を上げていた。
けれど、ここに来て私の行く手を阻むものが現れた。言わずもがな、コロナである。
母から「東京ナンバーの車で実家に来ないで」と言われている。国はGo toキャンペーンは継続しているが、東京都は帰省の自粛を促す。
友人の父が余命半年を宣告された。「孫に会いたい」と電話口で言われるが、東京から九州へ移動してよいのか。そして、免疫力が落ちているであろう年老いた彼に会いに行っていいものか、と苦慮している。
夏に入り、日本は新規感染数が欧州各国を抜かしつつある。かなりの経済的犠牲を払って第一波を乗り越えたけれど、第二波は避けられない様相を呈している。
グラフを読むのは苦手だけれど、Our World in Data は時々みていた。SNSで「日本の第二波の兆候が読み取れて不味いことになっている」という指摘があった。最近はあまりチェックしていなかったものの、思い出したように見てみてビックリ！
日本だけ、跳ね上がってきている。
昨日、都知事は「特別な夏」という言葉を発した。私は今年のお盆の帰省は見送ることに決めた。
夏に、特別なんてない。
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