「良い人でいること」こそ、最強の生存戦略⁉︎ バトル番組『ネクスト・イン・ファッション』
「面白いよ」と薦められた『ネクスト・イン・ファッション』を観た。既に、ブランドも立ち上げ、セレブに着用もしてもらっているデザイナーたちが一堂に会し、テーマに沿った服の制作で競うデザイン・バトル番組。決められた時間で服を制作する緊迫感(初めはチーム戦)は『料理の鉄人』の構成に似ている。
レッドカーペット、アクティブウェア、ロック、デニム……テーマによって、得意、不得意がもちろん出てくる。得意なテーマの時にはプレッシャーになり、そうでない時にこそ良い作品が出やすいケースが多く、興味深い。
見続けると勝ち進む人たちの特徴がぼんやり見えてくる。
デザイン力、縫製力、プレッシャーに負けない人というのはもちろん、自分の不得手を素直に認めている人、他人の意見を素直に吸収できる人、他者のピンチに協力的な人……そうなのだ、既に自分のブランドを立ち上げた人たちだから、そもそものチームワークには長けている。我を通すのではなく、人の意見をきちんと聞け、敬意を払える人が強いのが見て取れる。
一条ゆかり『デザイナー』を読み込んだ世代には肩すかしなほど、愛憎劇は出てこない。闘いの場でありながらも、堅実に頑張ってきた人たちの互いをリスペクトする物語が紡がれていく。
決勝に残ったデザイナーは、やっと自らテーマ設定を許される。自己解放するラストのコレクションは涙なくして観られない。優勝者は賞金25万ドルの他に、世界最大のオンラインブティック、ネッタポルテでの発売。さっそくネッタポルテでポチりそうになってしまったが全商品COMING SOONで助かった(苦笑)!?
ダーウィンではないが、最も強い者が生き残るのではない。生き残ることができるのは、人に敬意を払うことで、人を動かせてしまう者である。
今日の一冊
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