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YESよりもNOを重視する教育

インドネシアに暮らし始めて、まず取り掛かったのはこどもの幼稚園探しだった。1歳になったばかりの娘をもう学校へ行かすのは、早すぎるかな?と思ったけれど、好奇心旺盛な彼女を満足させられるアクティビティをわたしは毎日用意できないと思い、そこはプロにまかせようと決めたのだ。

今彼女が通っている学校は1年と少し経ってみて、とても満足している。まずは子どもが活き活きと学校生活を楽しんでいるし、あとは先生をはじめ事務のスタッフさんや警備員のおっちゃんまで、みんな楽しそうに働いているところが好きだ。

1歳半からクラスが用意されていて、我が娘は最年少クラスから入園した。その入園前のオリエンテーションで言われたことばが今でもわたしの中で大事な子育ての指針となっている。

NOを大事にする

先生は最初の面談で子どものNOを大事にする話をしてくれた。YESというのは実は簡単で何の考えもなくなんとなく言えたりする。その場の流れにただ任せた場合や、まぁ嫌じゃないからいっか的な消極的なYESもある。しかしNOにはいつも感情が伴っていると言われたのだ。1歳半から始まったいわゆるイヤイヤ期、娘は1日834回くらいはNOと言っている。ついついハイハイと流しがちになってしまうんだけれど、学校の先生はそこに彼女の成長と感情、そして大事にしている(いきたい)ことが詰まっていると教えてくれた。

たった1歳半の子ども、むしろ赤ちゃんじゃん…とわたしたちはついつい思ってしまいがちだ。しかし非認知能力を育てることに重きをおいた幼稚園の先生達は、子どもを一人の人間としていつでも扱うように心がけてくれている。

昔どこかの記事で、子どものNOに真剣に向き合わないと、子どもは自分の不快な気持ちをシェアすることをためらうようになると読んだ。何度NOと言っても周りの大人が取り合ってくれないならば、自分の意思表示には価値もパワーもないのだと思ってしまうのだそうだ。自分の心と身体を守るためにきちんとNOが言える人になって欲しい。だから全てを受け入れることはできなくても、イヤイヤ期の子どもが発するNOに向き合うように気をつけている。なんでイヤなんだろうと想像したり、時にはたずねてみたりして。

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