暮らすように旅するって?私なりの回答は…
私は先月まで10ヶ月間、ハノイに滞在していた。ハノイを拠点にして、日本へ帰ったり、バンコクでしばらく暮らすなどをしていた。
私の暮らしぶりを見て「いいなぁ」と言ってくださる人は多い。私も洋子さんみたいに、旅をするように暮らしてみたいわ、、、と。
ただこのセリフは根本的に間違っている。私は「旅」自体はそんなに好きじゃない。というよりは…、旅が苦手だ。
飛行機やホテルの手配をするのも、現地で何をするのか考えるのも、面倒だと思ってしまう。だからうっかり一人旅に出ようものなら、適当にBooking.comで人気だという宿に泊まり、部屋で本を読んで、それからマクドナルドでハンバーガーを食べて帰ってしまう。もちろん宿の近くを恐る恐る散歩してみるのだけれど、それもなんだかビクビクと見知らぬ土地を歩くこと怖くなる。
私は旅ができないのよ。なんだか怖くて。
私が言うと、みなたいそうビックリする。だって単身海外に行って、楽しそうに暮らしているじゃない? って。
そう。私は「暮らす」しかできないのだ。ここは自分のテリトリーでこの土地で毎日帰ってきてもいい「うち」がないと、外に出ることもできないのだ。
私にとってやっぱり海外ってのは刺激が多いもの。言葉も匂いもそして風景も。生まれ育ってから当たり前にあった日本のものとはまるで違う。似ていると思っても、やっぱり違う。
だからこそ、毎日のように受ける様々な刺激をちゃんと処理する時間が必要なのだ。そのためには私が心地よい場所で、誰からも侵されることがない時間と空間が必要なのだ。
海の外に憧れることって、素晴らしいと思う。私も実際に日本を飛び出して生活をしたことで、ものの見方がグラデーションになり、許せることが増えたように思う。
あなたはどうですか?
数日単位でいろんな場所を歩き訪ねて、そしてその場の空気をどんどん吸収消化できる人ですか?
もし、そうでないならば。少し長めの休みをしっかり取って、同じ場所で暮らしてみてはどうだろう? 現地の人と日本人の中間くらいをふわふわ漂いながら。
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