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福猫なおみ2〜皮下点滴始まる

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「2018年9月10日 *①カリカリ10gお湯でふやかし ②総)健康缶かつお 約1缶 *命名なおみ 病院。鼻詰まりほぼ治癒。体重2.2kg。順調に回復し皆に喜んで貰った。先生が今まで診た中で一番痩せていたそう。左犬歯のすぐ後ろの歯がグラグラで軽く引っ張り抜いてもらった。夜の内服薬からステロイド無くなり、抗生物質と抗ヒスタミンだけ。」

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「9月18日 体を伸ばして寝始めた。初めて見た。」

↑2年前の観察記録。2018年の年末まで、食事の時間、摂取量、内服薬の投与時間、排泄の状況や気がついたことなど、24時間の表を作ってこまめに記録していました。

そんなに長く生きられないと思っていたので、獣医さんには、わたしがなおみを世話するにあたり「ホスピスの扱いで、痛みがあれば除去し、苦しまず亡くなるようにしたい」と伝え、治療が始まりました。

順調に回復していましたが、9月の中旬を越えた頃、今までなかった嘔吐が増え体重が減ってきました。10月9日の血液検査で腎臓が機能していないことがわかり、翌日から200ccの皮下点滴を開始。

以降はわたしが自宅で行うことを前提に、病院で点滴の方法を教えてもらいました。針は直径1.2mm。なおみに負担をかけないために、ためらわず一気突き刺しました。皮を破るときのプチっとした感覚が苦手で、かなり長い間ストレスになっていました。

実は、点滴を開始するのが良いことか、しばらく悩んでいました。ロンドン留学時代に飼っていた高齢の猫の腎不全がわかった時、獣医師から安楽死を勧められた経験があったからです。

「痩せて肉がなくなると針を刺す時にすごく痛い。腎臓は良くなることはないので、痛みを与え続けるより、まだ苦しみが少ないうちに put to sleep (安楽死)してはどうでしょうか。」

点滴を受けながらバリバリ食事をしているその猫を見ていると、安楽死を決心することはできませんでした。この話はまたいつか書き残すことにします。

今も週に3回、200ccの皮下点滴を行なっています。最近は再び体重が減ってきて、去年の11月に最高の3kgに到達したのが2.2kgになってしまいました。

自宅での点滴の回数は、わたしの精神的負担が重くなるので、これ以上増やしたくはありません。毎日通院で点滴するとしたら、なおみの精神的負担と、わたしの精神的、金銭的負担で持続可能ではありません。でも、さらに腎臓が悪化して、なおみが吐き気で苦しむのだけは避けたい。

今まで飼ってきた動物の最期が近づいてきたとき、いつもわたしだったらどうされたいか考えて看取ってきました。

猫の1年は人間の4年と言われます。なおみはうちに来て2年、人間だと8年です。わたしだったら、ずっと厳しい生活を送ってきて、最後の8年を何の心配もなく安心して暮らせたとしたら、無理して痛い治療を続けるより楽になれる選択をするだろうと思います。

どの状態になったらどうするという心構えを、いまのうちからきちんとしておかないと、いざとなった時にうろたえてしまいます。絶対に安楽死はしないという獣医さんもいますが、なおみが苦しむことのないようきちんと準備しておきたいと思います。





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