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「困難な成熟(著:内田樹)」から考える”就活”

今の若者たちは新卒一括採用というルールに縛られて、そこから脱落したら「人生おしまい」というような恐怖を植え付けられてしまっている。でも、ほんとうはそんな事ないんです。キャリアへの道は無数に開かれているりそれを限定してみせているのは企業の人事と就職情報産業の仕掛けです。わずかな求人のところに求職者が殺到すれば、それだけ能力の高い若者を低賃金で雇えるからです。

私の至らなさが最大の原因ですが、首都圏の某大学に通っていた私もまんまとこの仕掛けに嵌っていたなと思います。そして、私の周りの大学の先輩後輩同期も、99.9%この仕掛けに嵌っていたと思います。
誰も彼もがいわゆる普通の「就活」をして、普通に一般企業に就職していきました。当時は起業するなんて選択肢は全く頭に浮かばず、嫌々就活をして末に今の会社に入りました。

当時は愚かな事に、内定先の優劣で競い合ったりもしていました。就職偏差値なるものか2ちゃんねるにあるので、「あいつはどこぞの大手に内定もらったすげい」とか、「あいつはあんまいい会社から内定もらえなかった」とか。今思えばなんとも愚かだなと思います。資本家や事業家からみた労働者なんて、どれも蟻んこみたいなものなのに、その蟻の世界で競い合ってるという体たらく。
ゴールドマンサックスに入る奴は神、総合商社行く奴はすごい、日系大手メーカーなら失敗ではない、それ以外は同窓会で肩身せまい。極めて下らない価値観の中にいたと思います。

ただその価値観は会社に入ってからも続いていたました。会社では何かにつけてランキングを付けられて、横並びの意識だけ強調されていきます。そこで上位に行けたら嬉しい、下位なら頑張らないと、という思いを抱えて今まで働いて来ました。その外側で資本家達が私の年収の数百倍のお金を山分けしているにとかかわらず。「どんぐりの背比べ」、「五十歩百歩」、「目くそ耳クソを笑う」とはまさにこの状況の事でした。就活の続きを飽きもせず会社に入ってからもやっていたのです。

別に事業家や投資家にならなければいけないわけではないとおもいますが、広い視野で自分の置かれた立場を理解しないまま生きているのは、ダサいなと思います。でも、読書をする事で自分の姿を空の視点から見る事ができます。だから、私は読書が好きですし、そして、誰もが読書すべきだと思います。

なぜなら、類は友を呼ぶので、自分の周りには自分に似たような人しかいないからです。思考のブレイクスルーができない。本という武器を持って、人生を闘いって行きましょう。

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