英会話はしてみたいけど、発音練習がイヤという人へ
横浜の英語・タイ語講師 佐野なおこです。
神奈川県横浜市海沿いの教室で、大人初心者の方に人対人の英会話、タイ語会話を教えています。
日本語を母国語として日本で教育を受けた「ごくふつうの日本人」として話す英語、タイ語のサンプルをお届けしています。
「英会話はしてみたい、でも発音練習はイヤ」と思われた経験のある方は多いと思います。
海外の人とお話してみたいのに、「なぜ発音への壁、抵抗感が強くなってしまうのか?」、「心の負担を減らすにはいかにしたら?」について考え、言語化してみたいと思います。
私の記事ではもうお馴染みかもしれませんが、
「英会話」を「タイ語会話」または「●●語会話」、
「英語」を「タイ語」または「●●語」
に入れ換えてみると、読まれる方にとって現実的になってくると思います。
気になる章から選んでお読みください。
「英語」は教科ではなく、言語であることに気づこう
発音の前にこの話をしたいと思います。英語の発音よりも、英語そのものに対する壁が非常に根深いところに起因していると、私は考えています。
私と同じように、日本語を母国語として日本で教育を受けた人の多くは、中学校で初めて英語を習います。
2022年現在は小学校でも導入されるのか定かではありませんが、いずれにせよ未就学児で英語を習わない限り、学校の授業で導入されて初めて触れることになります。
学校の授業に導入されると、時間割に組み込まれます。そうすると、「教科」の一つになってしまい、なんとなく「宿題」、「成績」、「テスト」、「順位」、「できる・できない」などの「学校あるある」のキーワードや考えに及びやすくなってしまいます。
特に私のように1980年代に中学高校を過ごした方の場合、偏差値、大学受験、競争に巻き込まれ、英語によって精神を蝕まれるような思いをされた方も少なくないと思います。
つまり、「英語」というキーワードで、自分や他人に自然に優劣をつける癖がついてしまっている人もいるんじゃないでしょうか?
(私の場合、母の「人間、社会に出てからよ」の言葉に本当に救われていました)
話がそれましたが、英語に対する考えがそうなら、タイ語や他の言語に対しても同じような意識を引きずってしまうのは自然なのかもしれませんね。
大人になってから新たに英語を習う場合中学高校時代と大きく異なるのは、既に学校を卒業され「英語を学ぶことを自己決定」するという点です。
自分で何を学ぶかを決められるなんて、素晴らしいじゃないですか。
もう、思春期の学校時代から解放されましょう。
英語は「学校の教科」ではなく「言語」です。
日本語と同様、ごく普通の人が日常的に話す言語であることに気づきましょう。
自分の住む国や地域、仕事などの場で生きていくために英語が必要だから話しているだけのことです。
私たち日本人の大人は世界の面白い文化と結びつくために、新しく習えるのだと思ってください。
「もういちど赤ちゃんに戻って、頭よりも体を使おう」って・・・
NHK朝の連続テレビドラマ「カムカムエブリバディ」をご記憶の方も多いと思いますが、私は、NHKラジオ英語会話の講師であった平川唯一先生をこのドラマで初めて知りました。
以下、平川先生がおっしゃっていた言葉がとても印象深いです。
時折、私はベビー用品を扱う企業さんのSNSで赤ちゃんの動画を見て、人が言葉を覚えていく様子を見させてもらっています。
本当に赤ちゃんは、口、目、手、足など動かせるものをいっぱい動かして、大人が言う言葉に反応したり、問いかけに答えようとするんですよね。
そこには、文法や文字は全く存在せず、自分の体だけを頼りにしている様子が伺えます。
もちろん、大人の方に赤ちゃんと全く同じことをしてくださいとは言えませんが、私も習いたての方には文法や文字ではなく、英語に発音に必要な口の形から指導するようにしています。
そう、頭脳ではなくフィジカルトレーニングから入ります。日本語の発音ではあまり使わない、唇や舌の筋トレです。
私の教室は、「人対人の英語、タイ語」を教えるポリシーにしているからです。
体を使うパフォーマンスは、最初メンタルをやられる
私は、英語発音への抵抗はそれほどありませんでした。中学1年で初めて英語と出会うことで「生きる目的」ができ、それまで暗かった人生が明るくなったからです。
このため、英語発音に取り組むことには、本当に前向きでした。それが、タイ語にも活きたのだと思います。
但し、英語以外で体を使うパフォーマンスで嫌な思いをしたことがあります。
私は、30歳以降ジャズボーカル、ゴスペル、ピアノ弾き語り、朗読、書道の習い事をしてきました。
これらはスポーツではありませんが、体を使うパフォーマンスです。
この中で書道だけは、先生のお手本などの「目で見る情報」を手がかりに稽古できるものです。
それに対し、ジャズボーカル、ゴスペル、ピアノ弾き語り、朗読は、耳で聴いて修正を重ねていくもの。そうなると録音が必要になります。
最初に録音で嫌な思いをしたのは、ジャズボーカルでした。高校時代に合唱部に所属していたので皆と歌うことは大好きでしたが、ソロボーカルは初めて。
初めて自分の歌声を録音し聞いたときの衝撃は忘れられません。自分の歌声が「大っ嫌い」だったのです。
これが自分かと思うと立ち上がれなかったですし、自分から出ている声なのに認めて受け入れることができなかったのです。
メンタルを思いっきりやられました。
今の自分を知ることが最大の薬、短所や弱点には対策を
ジャズボーカルレッスンを続けて行くうちに、「自分の歌声が嫌い=自分が嫌いなのではないか?」ということに。だんだん気づいてきました。
「ジャズが好きだから歌いたい」と思って始めたのに、なんで楽しい時間にできないんだろうと思ったのです。
初の衝撃から日数が経ち、だんだん自分の歌声を客観的に聞けるようになりました。
「ここの英語の発音はクリアしたな」、「自分はソあたりの音が出しにくいんだな」など、録音を聞くことで自分を知ることができたのです。
短所や弱点が見つかったのなら、対策を練ればいいのだということもわかりました。
そうすることで、心にも筋肉がついて来て、以前の自分よりも逞しく冷静になれました。
この録音で得た経験は、ピアノ弾き語り、ゴスペル、朗読にも活かしました。
習い事だけでなく、講師として英語やタイ語の発音時の顔、接客業の人間として表情をチェックするために、日常的に鏡を見るようにしています。
英語発音への壁も、発音したとたんに自分の嫌な部分や無力さにおののくのではないかという、不安から来るのかもしれません。
ぜひ逃げてしまう前に一度向き合って、できることからやりましょう。
自分の声を録音したり、英会話の先生にアドバイスをもらうなどして、自分の状況を積極的に引き出す活動をしてみてください。
心の不安や負担を軽くするには、まず今の自分を知ることが最大の薬だと思います。
そして、あなたの英語を受け取る相手と、どんな時間を過ごしたいかを考えたり、相手の立場になってみると何かが見えてくるかもしれません。
英会話は相手がいて成立します。
それでは、今回はこの辺で失礼します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
接客・やさしい英語・タイ語教室 横浜サワディーブリッジ
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