日本マーケットでも同じこと! 『認知獲得』と『販売促進』を一緒に考えない

まずは言葉の意味の整理から

『認知獲得』と『販売促進』の違いを答えなさい、と言われて、皆さんは明確に説明できますか?? ググれば色々と解説が出てくるので、正確な意味はそちらのほうを参考にして頂ければと思うのですが、この投稿では私の独断と偏見で下記のように定義をしたいと思います。

『認知獲得』=「Aという商品がどんな商品で、いくらで、どこで売られているか」を知ってもらうたのもの。知ってもらった時点で買ってもらえればなおさらOKだが、まずは知ってもらうことに重きを置く。

『販売促進』=その名の通り、販売を促進するもの。Aという商品はすでに知っている。けど今すぐに必要ではない、競合商品のほうをいつも買っている、という状態の人に対して、おまけを付けたり、プレゼントキャンペーンなどを行うことで、「買うきっかけ」を与えること。

どうでしょうか? できる限りかみ砕いてみました。厳密に言うと異論はあるかもしれませんが、おおよその意味合いは間違っていないと思います。


日本市場向けでは切り分けて考えているのに、中国市場になると。。。

さて、今日の本題はここからです。

上記のように『認知獲得』と『販売促進』は考え方が異なります。考え方が違えばもちろん取るべき施策は異なります。日本市場向けのプロモーションを手掛けられている方は、おおよそ、この違いについてなんとなく理解して企画を立てられているのではないでしょうか? 社内でそれぞれ担当部署が違ったりする会社も多い印象です。でも、対中国マーケットとなると、意外とここの違いがごちゃ混ぜになってしまう担当者の方が多いんです。理由は下記の2つだと思います。

① 日本法人が、中国市場に対してかける費用が日本市場にかける費用と比べると少ない
② そもそもどんなプロモーションをやったらいいかが分からないので、とりあえずすぐに売りにつながりそうな施策(=販売促進)に手を出しがち。

この2つだと思います。

私が色々な企業さんとお話をさせて頂く中で、いわゆる大企業と呼ばれてここ数年でノウハウを貯めてきた企業さんは、上記のようなことはなくなってきたかなという印象です。0ではないですが。

多いのは、「日本市場では売れているから、中国市場でも売れるのではないか」「この商品、商品力が素晴らしくて競合他社には絶対に負けないから中国人にも売れるはず」という考え方の企業さんが、上記のような流れになってしまう傾向です。特に後者の考え方は、年配の社長さんなどに多い考え方で「商品が良ければ何もしなくても売れるでしょ」という昔ながら職人気質的な価値観なんですよね。昭和はそれでも売れたんですけど、時代は令和、さらに相手は日本ではなく中国です。商品さえよければ売れる、訳がありません。


忘れがちですが、競合は日本企業だけでなく全世界の企業

ついつい忘れがちになってしまうのですが、中国を相手にビジネスをする上で忘れてはいけないのが、競合は日本企業だけでなく、全世界の企業である、ということです。化粧品だとヨーロッパや韓国、サプリメントだとアメリカやオーストラリア、などなど。そんな競合商品が山のようにある中で、「商品力があれば何もしなくても売れる」訳がないのです。もっというと、「30万円しか予算がない」「まずはミニマム50万円で売れるかどうか」なんて言ってるうちは、全世界を相手に絶対に勝てる訳がないですよね。まずは、時間とお金をかけて、自社のサービス・商品が、どんなものなのか、いくらなのか、誰をターゲットにしているか、どこで売っているのかなど、基本的な情報を「認知」してもらうところからがスタートしないといけないんです。

今日の結論

「30万円しか予算がない」「まずはミニマム50万円で売れるかどうか」と言っている企業さんは『認知獲得』と『販売促進』をごっちゃにして考えてしまっているんだと思います。明確に分かっていれば、上記のような予算感で勝負する、まずはお試しでやってみる、という発想にはならないと思うので。結論、今までの投稿でも何度か言っていますが、中国マーケットを相手にするのであれば、「時間」と「お金」をかけて「絶対に勝つ」という強い決意がないと、成功しません。

現場からは以上です!

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