230228 日経 一面 スタートアップ、GXけん引 水素・脱炭素、昨年の資金調達2倍
脱炭素関連技術を手掛けるスタートアップへの資金流入が世界で増えている。「水素」や炭素回収など「脱炭素」分野の企業の調達額は2022年に21年比で倍増した。スタートアップ全体では減少しており、好調が際立つ。各国が温暖化ガス排出削減を急ぐなか、大企業だけでなくスタートアップもGX(グリーントランスフォーメーション)のけん引役になるとの期待が高まっている。
日本経済新聞社の専門メディア「NIKKEI GX」は米調査会社CBインサイツのデータをもとに、資金調達額が大きい脱炭素関連の世界の有望企業約200社を「GX Unicorn」としてリスト化。
企業価値10億ドル(約1300億円)以上の「ユニコーン」やその有力候補をまとめた。
調査は4つの技術分野を対象にした。
水素テック
22年の資金調達額は36億ドル、炭素回収など、21年に比べて2倍
脱炭素テック
37億ドル、21年に比べて2倍
再生可能エネルギー
2%増の99億ドル
エネルギー貯蔵(電池関連)
調達額は4分野で最も多い180億ドルだったが、21年比では1割強減った
一方、スタートアップ全体でみると、世界的な金利上昇の影響などで調達額は4151億ドルと35%減。
GX関連の有望企業の代表格がスウェーデンの電池メーカー、ノースボルト。株主でもある独フォルクスワーゲンなどを顧客に持ち、量産開始。
水素テック分野では、米モノリス・マテリアルズが天然ガスに含まれるメタンを熱分解して水素を生成する技術を持つ。
脱炭素テックでは、米マイクロソフトを株主に持つスイスのクライムワークス。空気中のCO2を回収する技術を持つ。
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