【童話】 いつかきっと帰る場所
北欧の、北極圏
ラップランド
極寒の地、オーロラ、トナカイ、雪と氷
私はこの土地で生きた時代がある。
その時は少年だった。
生活している人間は、まばらだった。
トナカイの数は多く、圧倒的だ。
トナカイは僕らにとっての
収入源であり、食糧でもある大切な動物
短い夏は、彼らも嬉しそうに草を食む
広過ぎるほどの大地を謳歌するんだ
一年の、ほとんどを雪の中で過ごす
でも嫌いじゃない
僕には大切な親友がいるし
他の土地を知らないからね 笑
太陽は
神さまなのかな
余り長くは見られないから
暖かい光は、とっても嬉しくなるんだ
そして、また雪の世界が戻って来る
今夜のオーロラは、照れてるね 笑
親友が来てくれるはずなんだ
明日ぐらいには
僕に会いに
今夜はもう寝るね
おはよう
待っててくれたんだね
ありがとう、僕の親友!
朝食を食べて来るからね
ごめん ごめん
飽きちゃったよね
好きなだけ
寝るといい
それと、今夜は火を焚くって
見に来るかい
嫌だよね、やっぱりさ
キミは僕以外の人間は好きじゃないものね
え、もう帰るの
いいよ、分かった
また会おう
炎はなんでこんなに暖かいのかな
神さまが、考えたの?
頭がいいんだね
ここがわたしの帰る場所
キミが待っててくれるから
了
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