アーノルド・ローベル展@立川Play!Museum
Alone Together
きみが いてくれて うれしいよ
春の温かな陽射しが嬉しいですね。先週の良いお天気に誘われて、思わず行ってしまいました。
震災10年後のあの日、午後2時46分。私はそこで、ひとり黙祷しました。
立川、意外と近かった(^_^;)
「がまくんとかえるくん」で知られるアーノルド・ローベル。その作品たちと世界観、絵本づくりの行程、会場を流れる彼の声と彼自身のポートレート。とても丁寧で、空間を上手く使った素敵な展示でした。
自分らしさを大切にする、をモットーにした嘘のないストーリー。子どもにも大人にも響く言葉。今も世代を超えて愛されるゆえんでしょう。
「がまくんとかえるくん」シリーズは、子供たちに繰り返し読み聞かせたので、すっかりおなじみだったのですが、今回、アーノルド・ローベルの人となりにも触れ、改めて目にする絵本たちの絵、言葉が一層沁みました。
家族が大好きだったアーノルド。
展示入口の写真。
当時18歳だった娘さんが、パパを喜ばそうと、3ヶ月かけて作ったというゴリラの着ぐるみを着てご機嫌なアーノルドです。
どんなに家族からも愛されていたかがわかる、素敵な写真です。
そんな彼は、ほどなく同性愛者であることを家族に告げ、10年後に同じく絵本作家の妻と離婚。その4年後の1987年、54歳で亡くなります。
54歳、早いです。
動物が擬人化される空想の世界でありながら、リアルを描く絵本。自分を、そばにいる大事な人を大切にしようと、押し付けるのではなく、気づかせてくれます。
三木卓さんの訳も絶妙です。
がまくんシリーズの最後のお話、「ひとりきり」の終盤。
原文から、きみがいてくれてうれしいよ、を引き出す優しさ。
Alone Togetherできる相手がいる幸せ。
作家も、葛藤し、生き方や愛し方を模索し続ける人生だったのではないかと、しんみりする午後でした。
大人にこそ見てほしい、優しく深い展覧会です。
3月28日まで!!
先週末は、入場制限する時間もあるほど盛況だったようです。
予約や平日がおすすめです。
立川グリーンスプリングス、心地よいスポット💕
次回は、早く行って、帰りにイケアにも寄りたい(^_^;)