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『修士卒は就活に有利?就職か進学か』2022卒就活経験者に聞いてみた!#1-1

「就職か、院進か」に悩む学生必見の本記事。人気シリーズ「就活経験者に聞いてみた!」の2022卒版がついに登場!本記事では、理工系の大学院に進学したOさんに、修士卒ならではの就活エピソードをインタビューしました。

(読了時間:約4分)

学生Oさんのプロフィール

航空宇宙工学を専攻する男子学生。ロケットの製作・打上げを行うサークルでプログラミングなどを担当していた。新型コロナウイルスの影響で夏季インターンにはほとんど参加できず、秋から本格的に就活を開始。電機メーカー、通信、自動車業界の複数社から2社に絞って受け、そのうち通信系の1社に内定。

(1) 修士卒は就活に有利なのか?

ヨココグマ(以下、ヨ)「それでは、よろしくお願いします。」
Oさん(以下、O)「よろしくお願いします。」

「まずは、修士卒ということで、そもそもどうして大学院進学をしたのかお聞かせください。」
「真面目な理由としては、もっと専門的なことを学びたいと思ったからです。そもそも航空宇宙工学を学びたいと考えて大学に入学したのですが、学部までの学修内容では航空宇宙工学を十分に学べたとは思えなかったんです。そこで、もっと深い内容を学ぶために進学したいと思いました。」

「そうなんですね。えっと……真面目でない理由もあるんでしょうか?」
O「はい。あまり真面目ではない理由としては、社会人になる前にもう少し学生らしい経験をしておきたかったという気持ちがあったからです。学部生時代にもサークル活動やアルバイトなど様々な経験ができましたが、自由に使える時間が多いうちにやりたいことがまだまだあると感じていました。あとは、ぼんやりと大学院進学をして修士号を取得した方が専門性を活かした仕事に就けるのではないかと思っていたという理由もあります。」

「なるほど……でもそういう学生は少なくないと思います。では、大学院進学をして、実際に就活で有利だと感じたことはありましたか?」
「研究内容の説明を求められたときには、学部生よりはしっかりと説明できていたと思います。また、私の場合は学部時代の研究を継続して行っていたため、これまでの成果と今後期待される成果の両方を具体的に話すことが出来ました。」

「確かに、研究面での2年の差は大きいですもんね。研究以外の面で有利だと感じたことはあったんでしょうか?」
「研究以外の面ではそこまで有利だと実感したことはありませんでした。私の場合は新型コロナウイルスの影響で大学院に入学してから特に何も活動できなかったというのもあり、学部生時代までの経験でアピールしていました。ですので、研究以外ではこれといって大学院生だからアピールできたというポイントはありませんでした。」

「コロナの影響も少なからずあるとは思いますが、研究では有利でも、それ以外はそんなに差がなかった、ということですね。」
「そうですね。なので、学生時代の研究内容などを重視して採用活動を行っているような企業を志望する場合には、大学院進学しておくことは有利に働く可能性が高いと思います。反対に、課外活動の内容や人間性を重視している企業や、専門性が高くはない職種を志望している場合には、大学院進学したことが必ずしも有利に働くとは言えないと思います。」

「どんな企業や職種を志望するかによって、大学院進学が有利かどうかも変わってくるんですね。」
「有利不利とは少し違いますが、大学院に進学した方が専門性の高い職種の業務内容を想像しやすくなると思うので、志望業界や志望職種を考えるという点においては大学院進学していた方がやりやすいかもしれないですね。」

(2) 大学院進学するべき人とは

「Oさんの考えとしては、学部卒と修士卒のそれぞれのメリットは何だと思いますか?」
「学部卒で就職することのメリットは、修士卒より早く働き始められることだと思います。やりたい仕事が明確で早く働き始めたい場合や、修士卒との差をつけずに採用が行われている場合には、少しでも若いうちに仕事を始められることが一つのメリットになると思います。
反対に修士卒で就職をすることのメリットは、高い専門性を身につけた状態で仕事を始められることだと思います。専門性を活かした仕事をしたい場合には、大学院で学んだことや得た経験はとても役に立つはずです。

「では、専門性の高い仕事をしたい場合には、大学院進学をした方が良いということですか。」
「専門性という点では、大学院進学をした方が有利ではあることも多いと思います。ただ、私の身の回りにも学部卒で研究職や専門的な技術職に就いている友人もいるので、大学院進学をしなければ専門的な仕事ができないということではないと感じています。」

「進学すると有利に働くことも多いけど、だからといって必須ではない、ということなんですね。ちょっと意外でした。
今、まさに学部4年生が大学院入試を受けている時期ですよね。学部1~3年生の中には、大学院進学について調べ始める人、進学と就職で迷っている人も多いと思います。進学か就活か、そこを判断するのに必要な考え方はなんだと思いますか。」
「やはり、専門的なことを自分が学びたいかどうかだと思います。将来のために修士号を取っておきたいという考えだけでも大学院進学する理由にはなると思いますが、大学院での授業や研究活動自体に興味や意欲がなければ、その2年間は辛いことが多くなってしまうのではないかと思います。体力もあって様々なことを吸収しやすい若い時期の2年間を、そこまで興味のないことに費やしてしまうのはもったいないと個人的には感じてしまいます。」

「確かに、それが一番重要なことですね。ただ、人によっては、自分が何をしたいのか、将来どうなりたいのか分からないという場合もあると思います。そういう場合はどうしたらよいでしょうか。」
「自分のやりたいことが見つかっていないのなら、とりあえず将来の選択肢を広げるというつもりで大学院進学するのもありだと思います。ただ、就活をしてみると分かってくる部分もあるので、大学院入試と同時に準備をするのは大変だとは思いますが、学部生のうちに一度就活をしてみるのも良いと思います。また、ギリギリのタイミングで悩まなくてもよいように、なるべく早いうちからインターンなどに参加しておくことが大事だと思います。」

ヨ「早めの準備が大事だということですね。たくさん答えていただきありがとうございました。」
O「こちらこそありがとうございました。」

【今回のポイント】

!修士卒は、研究面で就活に有利に働きやすい
!専門性を高めるのに、修士卒は必須ではない
!専門的なことを自分が学びたいかどうかをしっかり考えよう
!学部の間に一度就活してみるのもおすすめ

大学院進学するか否か、特に理系学問を専攻している人に多い悩みかと思います。もう間もなく夏休みにも入りますので、これを機に、進学について、自分のしたいことについて考えてみるのも良いかもしれませんね。

また、インタビュー中でOさんが仰ってた通り、早めの準備をしておくことが重要です。夏休み期間に開催されるインターンもありますので、大学のキャリアサポート(就職支援課)や就活サイトなどで応募してみると良いと思います。

引き続き、Oさんへのインタビュー記事を掲載していく予定ですので、5のつく日はCOGOOのお知らせを要チェック!

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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