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勝手にチャレンジ1000 0090すみれコレクション

 くり時計に起こされ、朝からなんだかボーッとしてることが多かったのだが、くりに対処する方法がわかった。側にいて、私は私の仕事をすれば良いようだ。とりあえず、おしっこだけさせて、近くにいればくりはおとなしい。

という訳で、くりと朝活。
すみれを植え替えることにした。

 優雅に首をもたげて、文字通り菫色の花が咲く小さなすみれが好きで、実家で雑草扱いされてるものや、道路の端にたまったわずかな土の上で咲いているものなどを持ってきたりして何となく我が家に導入してきた。
 すみれは種類も多いとかで、紫の花色にも濃淡があったり、ちょっとでも変わったものを見つけると嬉しくなった。基本的に放置なのだけど、一時は白花のものも含め株の数も増え、春の小さな楽しみとなっていた。
 数年前に、葉が大きく、花も白く大きな花がつくものがみられるようになった。白い花は花弁の半ばから中心に向かって刷毛で掃いたように青みがかった紫が濃くなって、形も、根元から立ち上がった花柄の先に、うつむき加減のラッパのような形で咲くのと違って、どちらかと言えばパンジーのような、平たく丸い感じだった。見かけないものだったが、見かけないものだけに、自然に我が家にやってきたので、新顔として歓迎した。
 そして、一昨年、昨年とその丸葉の新顔は着々と根付いて庭のあちこちにこんもりと群れで咲くようになり、それに反比例するように細長い葉の小さな紫のすみれは見かけないようになった。
 栄枯盛衰は世の常。ことにうちの庭のように基本的には放置の場所ではいつのまにかみられなくなる花もある。けれども、この丸葉白ふわすみれの隆盛は凄まじく、気付けば、この春はまるで初めから寄せ植えしたのかと思うほど、どの鉢の中にも入り込んで、しっかり花を咲かせていた。群れ咲く姿は可愛らしく、景色としても悪くないのだが、こう堂々と版図を広げ他を駆逐されると見かけなくなったものが気になり出した。


丸い葉が繁る。
花の後、どこにでも丸い葉が。

 くりを長い鎖につないで、私は庭をチェック。鉢物鉢を集めてみた。花が終わってしまっているので、雑草のなかでスミレを探すのはなかなか難しかったが、ざっと見たところどうやら地面には細い葉っぱのスミレは無し。他のもののなかに入り込んで細々と生きてるものが一鉢、本来の草が枯れて、スミレだけが残ったものが三鉢あった。

 スミレの入っている鉢をひっくり返して土をほぐし、スミレの株だけ、根を切らないようにそっと取り出す。新しい鉢に赤玉を混ぜた土を入れ、スミレの株を植える。
 くりは、とにかくいつもと違うことをやってるというだけで、私を遠巻きに警戒し、用意していた植え替えようの土が入ったビニール袋にびくびくしていたが、古い鉢の土、とか、新しく袋から出した土にカリカリした歯触りのよい玉土があることを発見し、途中から、しきりに土を食べようとして鼻を突っ込んでくる。異物食の癖があるので、要注意。土ならまだしも、肥料とか食べたら大変なので、庭いじりのお供にするときはそれなりに気をつけねばならないと思う。

さて、くりを牽制しながら何とか形にする。本来はにわのあちこちにかってにふえていってほしいのだけど、しばらくは鉢のなかで保護して、また、適当に成長したり、庭の勢力図が変わったら、土に植えてみようと思う。

 と言うわけで、ホームセンターで見つけて買ってきた白花の野地スミレとあわせてただいま五鉢のすみれコレクションの完成!
今日の朝活、終わり。

 すでに一日分の労働をしたかのような錯覚に陥ったが、この後、起きてきた夫とくりはお散歩に行ったのだった。一日は、まだこれからだった。

葉っぱが細長い野のスミレ


 

 ところで、ググってみたら、うちに来た白いパンジーみたいな種類は、アメリカスミレサイシンと言う外来種で近年多いに増えているらしい。何でも繁殖力も野のスミレなどとは段違いに強いのだとか。

 可愛い顔してなかなか甘くなさそう。頑張れ野のスミレ!

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