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ディマシュの祖父の訃報が届く


(Facebookの記事を加筆などして再録)


 昨夜、NOTE用に次の投稿を用意していたところ、ディマシュに関わる「訃報」が入ってきた。
 彼の祖父、クダイベルゲン・アイトバユリー・アイトバエフ氏が亡くなったというのだ。

 クダイベルゲン氏は82歳だったが、この5月にアルメニアで行われた孫のディマシュのコンサート会場に家族で来ている動画を、ディマシュの妹のIGで見ていたので、急な訃報に非常に驚いた。

 ディマシュは昨日「LAのスタジオで一日中働いた後、家に帰って寝る前に音楽を聴いてるところだよ」と、ご機嫌そうなセルフィーを投稿していた。
 そしてそのすぐあとに、トルキスタン国際政治週間編集長がFacebookで、また祖母の親戚筋らしい映画監督がIGで、相次いで彼の祖父の訃報を報じるというタイミングだった。

(トルキスタン国際政治週刊編集長、バウイジャン・ババザヌリー氏)
Facebook

(映画監督、アスカット・マエミロフ氏)
ASKHAT MAYEMIROV(@askhatmaemirov) | Instagram



ディマシュ「おじいちゃんに勝てるとは思わないけど、挑戦しちゃうぞ!」

 ディマシュは、「最初の子供は祖父母に返す」というカザフスタンの風習に則って、生後40日で祖父母に預けられ、彼らのもとで育った。
 なので、ディマシュは10才ごろまで祖父母を「父母」と思い、実際の父母を「大きいお兄さんとお姉さん」だと思って過ごしていたという。
 いろんな動画を見ていると、祖父母と父母ではなんとなく彼の気持ちの在り方が違うようで、パパとママも大好きだけど、やっぱり祖父母の方に素朴な愛着があるように感じる。

 私の妹は、長子を育てるのが育児未経験の若い父母ではなく、経験豊富な祖父母であるというのは、意外と理にかなっているかもしれない、と言っていた。
 実際、ディマシュが持つ「末っ子」のようなあけっぴろげな人懐っこさは、長子、特に男の子の長子にはあまり見られない。
 これはやはり、すでに自分の子供を3人育てた祖母の育児のベテランぶりと、そばに「大きいお兄さんとお姉さん」がいたことで培われた性格かもしれない。

 また、ディマシュの家族は彼の動画や写真で頻繁に見かけるため、祖父母がどんな人達か、ファンであるdearsにもよく知られている。
 祖母のミウアさんはわりと活発で積極的な人だが、祖父のクダイベルゲン氏はそれほど積極的な性格ではないようだ。
 だが、彼の控えめでふんわりした優しそうな雰囲気は、dearsの皆にも親しまれていた。
 まさに「おじいちゃん」のキャラクターを体現したような人だった。

 昨年カザフスタンでコンサートの次の日に開催されたファンミーティングの席で、クダイベルゲン氏は孫のディマシュに請われて、会場にいる全員に「バダ(祝福)」を授けた。
 dearsとクダイベルゲン氏の会合は、それが最後になったかもしれない。

おじいちゃんのバダ(祝福)。マイクを持つ白く美しい手は、ディマシュの手。



 昨夜、YouTubeで祖父の訃報を報じた「Звездные секреты(スターの秘密)」という情報チャンネルでは、いつもはクールでハンサムなプレゼンター氏が、記事を読み終える頃、ディマシュと祖父母の3人の写真が画面に映ると、急に口元を押さえて涙ぐんでしまった。

https://youtu.be/rFoip3M6aIY


 今日は、カザフスタンの大統領報道官が、クダイベルゲン氏の訃報を受けて、カザフスタン大統領がアイトバエフ家に緊急の哀悼の手紙を送ったと発表した。
 彼らの家族は、それくらいカザフスタンの文化にとって非常に重要な位置を担っているらしい。

(カザフスタン大統領報道官、ルスラン・ジェディバイ?氏)
Facebook


 ディマシュは今頃、LAから飛行機でカザフスタンへ向かう道中だろうか。
 それともすでに到着した頃だろうか。
 もう、おじいちゃんと対面しただろうか。
 ディマシュにとって、家族の訃報は今回が初めてのことだと思う。

 彼の悲しみが、遠い無意識の海の向こうから、さざ波のように、何度も何度も打ち寄せては返っていく。
 そして同時に、dearsの悲しみも、広く世界から寄せてくる。

 だがそのさざ波は、「愛の海」からやってくる。
 どちらの波も、悲しいのだが、とても暖かく、優しい。
 特にdearsの波は、彼らのdearであるディマシュの悲しみを支えようと、
柔らかい綿のようなネットを作っているようだ。

 明日の葬儀、そして10日後に迫ったマレーシア・コンサートをディマシュはどのように迎えるのだろうか。

 クダイベルゲンお爺ちゃんのご冥福を、お祈りいたします。
 そして、ディマシュとご家族に、心よりお悔やみ申し上げます。

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