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後輩へ与えたい「質の良いフィードバック」とは?

理学療法士は、本来のフィードバックの意味を学ぼう!

こんにちは。
理学療法士19年目のyokoです。

これは、患者さんと理学療法士(PT)の「より良い20分」を創るために、あれこれ考えるブログです。

今回は少し長くなってしまい、読むのに7-8分要すると思います。

「フィードバック」の本当の意味を教えてくれた、コーチ・山田真伸さん

私は特に好きだなーと思う記事には、スキ♡だけでなくコメントを残します。
自分が、楽しく考えるきっかけになるような記事が好きです。

今回は、その中の一つを紹介させていただき、そこから考えたことを書きたいと思います。
コメント欄500文字しか入らない。。
ならば記事にしてしまえっ!!

ということで、紹介するクリエイターさんはこちら↓↓

山田 真伸さん
理学療法士でありながら、コーチングオフィス「Be a Smile」を起業し、代表を務められています。
国際コーチング連盟やGallup社など、多方面でコーチングを学び、医療従事者を中心とした人材や組織の育成に貢献しておられます。愛称は、「まささん」。

3年前からnoteで寄稿されており、到底全部は読みきれないのですが、
今回「フィードバック」についてスタンドFMというラジオプラットフォームでお話されているのを拝聴し、とても考えされられたので、ご本人に了承を得て記事にさせてもらいました。

心にスーッと染み込んでくるような、誠実な声と話し方。
11分程度でまとめてくださってるので、ぜひ聞いてください!!!
勉強になる上、癒される。超おすすめです。

ログインしなくても、ここから聞くことができます。

https://note.com/be_a_smile_masa/n/n1bcbc6dd259f

教育は 大の苦手な yokoさん 

すこし、これを聞くに至った背景を書きます。

私は職場で、後輩たち(特に1−5年目)の臨床技能の改善を任されています。

実は、ここ半年くらい前より、院長先生から「ここ何年か、若い子たちは十分な治療結果が出せていないよね」と手痛い指摘を受けていました。
その立て直しを図ってほしいと院長と上長から依頼を受けたのです。

少しでも後輩に、臨床で結果を出すプロセスやその楽しさを伝えようと日々試行錯誤していたのですが・・

どうしても、後輩の行動や判断を注意しなくてはならない時がある。。

ふだん、私はあまり後輩を指摘しません。
というか、良いやり方が分からなかったんです。
自分が注意を受けたときに、ちゃんと受け入れる度量がなかったので、後輩へポジティブな内容を伝えることはあっても、ダメなことを注意することには難しさを感じていました。

今までは、的確に指摘ができる同僚に任せて、のらりくらりと生きていました。(すいません・・)

でも院長直々に立て直し係を仰せつかった今、現状を変えるためにどうしても私自身が後輩へ「指摘」をしてなくてはならない場面があります。
そういう時、どう伝えればいいのか。
どうすれば、彼らに成長の糧として受け入れてもらえるのか、答えを出せずにいました。

山田さんのお話を引用:「フィードバックはあくまで事実ベースで」

前置きが長くなりましたが、

そんな時、山田さんの「フィードバック」についてのスタエフを聞いたのです。
一部を抜粋すると、こんな感じでした。

①    コーチングにおけるフィードバックの定義とは、相手の行動がどのように見えるのか、どのような印象を与えているのか、主観を交えずに伝えること。

②    フィードバックの語源は、大砲を打った時の目的にまでの距離を打ち手に伝えることだった(東に○キロずれてる、などあくまで事実ベース

③    山田さんご自身は、実習の経験から、フィードバックを「ダメ出しの時間」と捉えており、ネガティブなイメージを持っていたが、コーチングで本来のフィードバックの意味を知り気持ちが軽くなった

④    大切なのは相手の鏡になること

⑤    そのための心がけ
目的の共有
相手は変容可能なことを伝える
自分のことは棚にあげて伝える
直感で伝える
相手はできる存在であるという前提で伝える
自分自身もなるべく多様なフィードバックを受ける
なるべくIメッセージ(「私はこう思う」)と伝える

山田真伸さん配信のスタエフ「フィードバックについて」から一部抜粋

③の下りは、もう「うんうんうんうん!!!そうそう!わかるよー!!!」
とにかく状況が分かりすぎて(てかトラウマになってる笑)心の中で1000回くらい頷いてしまいました。

ここからはyokoが考えたこと


いやー目から鱗でした。
フィードバックは本来事実ベースって。
完全に「バイザー、ひいてはその病院スタッフの総意見」として重〜く受け止めていました。

yokoがこの放送をPTの皆に知ってほしいと思ったのは、PTの多くは実習の影響で、フィードバックといえば「こちらの考え(主観)を伝えるもの」「ネガティブなことを伝える」イメージが植え付けられてるんじゃないかって感じたからです。

だから、「行動に対して注意する」という事象においても、言う側は主観丸出しで「気をつけた方がいいよ」と伝え、言われる側も「ダメ出しされた」と歪んで捉えてしまう。
実習で受けたフィードバックの悪いイメージが、自分の中にも、現場教育の場でも根を張っていないでしょうか?

フィードバックって相手がより相手らしく生きやすくするためのもののはずなのに、お互いに定義を歪んで捉えていたら、その本領が発揮できない。

お互いが定義をきちんと知ることで、フィードバックは初めて活きるのではないでしょうか。
ひいては信頼関係の構築につながるのではないでしょうか。
(本来の意味を知って、きちんとフィードバックをしている先生は、もちろん例外です。あくまで私の体験談から話しています。もし、できているとしたら、相当な教育センスの持ち主だと思います!)

行動に移すにあたって。理論と現実の矛盾点


さて。
今回の放送を聞いて、ちょっと納得がいかなかったことがありました。

事実」を、主観を交えずに「私にはこう見えた」って伝えるってどういうこと?
矛盾してませんか?
だって「私には」をつけた時点で、それは、もう主観だから。

でも何度か放送を聞くうちに、「フィードバックで大事なのは目標共有なんじゃないかな?伝える事実がたとえ主観だとしても、後輩が向かっている方向に合うものであれば、相手はフィードバックを受け入れやすくなるよね」ということです。(と、思ったら山田先生の心がけの初っ端に「目標共有」って書いてあった!!!!いやはや。さすがです。)

自分が大砲打って、狙い通りのところに行ったはずなのに、目標をよくわかってない先輩が
「おーい、ずれてるよぉおお!もっと右みぎぃ!」(目標不一致)とか、
「うまく打てないのは、昨日寝てないからじゃないのぉ!?」(超・主観)
みたいなこと言ったら、「ぜってーこいつのフィードバック聞かねえ!」ってなりますよね。

だから、その子の本当の意味での目標をまず普段の会話から吸い上げておくことが、いざという時のフィードバックのために大事なんではないかな、と思ったのです。


ダメyoko
更生したyoko


本当の目標(本音)って、月に1回とかの「敢えて時間を作る面談」とかじゃ絶対出てこない。日々会話をして、その子の行動や臨床の様子を観察して、ちょっと突っ込んだ会話(確認)して・・・
地道な作業の積み重ねで、初めて見えてくるんじゃないかと思います。

綺麗に体裁整えた目標なんて意味がない。

とりあえず目の前の学会発表を終わらせる、であったり、家のローン返すために仕事に来てる、なんていう状況だって絶対あり得る。

それは否定してもしょうがないです。だって本人の本音だから。コントロールできるものではありません。
大事なのは、それを汲み取って、どう今の現状がそこから離れているか、事実ベースで伝えることなんですよね。

質の良いフィードバックをするには? yokoの答え

だからフィードバックするなら、本人が大砲を打ちたがっている場所を探すべく、日常の会話から始める!
これが、山田さんの放送を聞いて、yokoが現場の教育をどう進めていくかの答えでした。

山田さんとは、少し結論付けが違っちゃったけど、この放送がきっかけで悩んでたことの答えが出せました。

まささん、貴重な情報ありがとうございました!
これからも応援しています!

他にも、素敵な発信をされているクリエイターさんがおります!
またの機会に、ご紹介したいと思います!

【追記】
山田さんが、記事にコメントを付けて下さいました。(感謝!)
私の記事は、完全な素人考えです。
それに対して専門的な視点でアドバイスを下さっているので、合わせてお読み下さい^^

また、ママPTの「ゆすひさん」からもコメントをいただきました。
子育てにも応用できるかもしれないと!確かに!

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