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筋肉の治療ができる理学療法士は、希少性がある

後輩が首の筋肉の触り方を教えてほしいということで、初歩段階である「後頸部の骨指標をマニアックに触る会」をやってきました。

私は時短なので、昼休みの30分くらいで。

筋肉は骨につきます。
筋肉の付いている場所(骨指標)を正確に触ることが、筋肉を上手に触る第一歩です。

乳様突起という場所を触っている時のこと。
乳様突起の前縁部分には、胸鎖乳突筋や頭板状筋といった頭部コントロールで強い力を発揮する筋肉が付いています。

この形を正確に捉えると、そこについている筋肉を同時に触ることができるようになってきます。

私が指導で触った時、触られた後輩は
「うわっ。全然違う。」とびっくりしていました。
決して強い力では触っていません。
ピンポイントでピタッっと当てただけです。

やられるとわかりますが、筋肉の治療は、ちょっとした手技の違いで、効果が大きく変わります。
やられた側(つまり患者さん)が「この人ちゃんと触れてるか」を直感的に理解します。

位置や形はもちろんのこと、ちょっとした指を当てる角度、自分の立ち位置、手首と指の使い方によって、結果が大きく変わってくるのが筋肉治療の面白いところです。

勉強会のあとに、後輩と雑談したのですが、
「yokoさんの言っている領域に行くには、捨てなきゃいけないものが多すぎる。相当な覚悟がいるから、踏み込むにはかなりの勇気が必要なんです・・・」と言われました。笑

ちょっと教わる分にはいいけど、同じところまで来るのはちょっと厳しいそうです。笑

うん。うん。わかるよー。

確かに、筋肉の触診は修行の時間が非常に長いです。
私は「体表解剖研究会」という組織に属していますが、足を突っ込んでからインストラクターを取るまでに、5年かかりました。

その間、感覚が不十分なので、治療の結果が出ない。
自信もない。
みんなが行っている勉強会にもあまり行けないから、流行と違う治療をやっているように見えて、周りからも理解されない。

今思うと、かなり闇の時代でした。笑

情報過多の時代。その状況に耐えるのは、後輩の言うように覚悟がいるのかもしれません。

しかし、逆を言えば、筋肉をきちんと触り、治療できる理学療法士はかなりの希少種ということです。

筋肉を治療しなくても、動きを変えれば筋肉は良くなると言う考えもあります。

私が動作分析が苦手なこともありますが、
細かく筋肉が評価できると、動きの見方もポイントが絞れるので、結果動きの評価も楽になるのです。
それをピラティスにつなげると、さらに効果が高い。

自分の市場の価値を高めるためには、どれだけ希少種になれるかが鍵になります。
どの理学療法士でもできるわけではない技術を磨き、市場に出して、価値を図ることが、「理学療法士の起業」です。
私の唯一にして、最大の武器。

あの時覚悟して闇に飛び込んでよかった!
これからも磨き込みたいと思います。








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