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2020/7/14 とりあえず何に感謝ってやっぱりK-Popだよね

先週から次女が高校生になった。今「高校」と言ったが、あくまで高校レベルの専門学校で、高卒資格の希望者は別途、国の定めた試験を受けなければならない。おそらくインドネシアで唯一のアート&サイエンスの専門学校である。

一学年は16人程度。制服も校則もない。授業は「アートとデザインの基礎」、「アートとデザインの媒体」、「リテラシー」、「プロジェクト開発」など基礎の必修科目のほか、選択科目のイラスト、音楽、ファイバーアート、哲学、バイオミミクリー、インテリアデザイン、フォトグラフィーなどがある。これに加えて提案式の授業もあって、これは生徒でも保護者でも誰でも、アニメなり映画なり、行ってほしい授業を都度提案することができるとのこと。学んだことに対する評価はテストがあるわけではなく、「プロジェクト」として創作をし、自分でゴールを設定する。たとえば何らかのテーマの写真のプロジェクトだとして、最終的にどこかのギャラリーやインスタグラム上などで展示を行う、あるいは創作ダンスのプロジェクトで何らかの形で公演を行う、といった感じに。もちろん中学から上がって突然そんなことを一人でさくさく決めてできるわけでもないので、担任教師の代わりに「ファシリテーター」が常時アドバイスをしてくれる。

楽しそう!とはいえやはりこういう時期なので、活動はまだすべてオンラインで行っている。先週はオリエンテーション。今週は「ショッピング・ピリオド」と言って選択科目の説明会、そして来週いよいよ授業の開始。

ちなみに忙しいのはこどもたちだけではなく、保護者にも「Parents Project」というものがあって、今週一週間ZOOM上でいくつか授業を受けた後、各自創作を行い、オンライン展示の上プレゼンをしなくてはいけない。保護者専用のGoogle Classroom上でも、随時情報の共有が行われている。おかげで、こどもたちがどんな授業を受けて、どんな課題をこなすのかを親も実体験できるわけだ。私が受けたリサーチ方法についての授業では、一方的に先生が話すのではなく、自分の考えを書き込んだり、グループ別に分かれてディスカッションをしたり、その結果について発表したり、ゲーム的な要素も含んだインタラクティブな構成だった。オンライン授業の可能性を体験できて、自分の本業にも生かせそう。

次女は小学生の時から先生との面談のたびに「もっと恥ずかしがらないで、もっとしゃべってください」と言われ、教室で開いたお誕生会でもクラスメートにお祝いメッセージで「もっとしゃべってくれますように」と言われ、休み時間もお弁当をひとりで食べるような子。私自身も中学までそうだった。変わるきっかけはやっぱり音楽(ロックやパンク)だったかな。おかげで、高校でいい仲間たちに出会えた。次女にもいずれそういう転機が来るだろうとは思いつつ、このまま変わらなかったらちょっと心配……と思っていたのだが、彼女はK-Popに出会った。

K-Popが共通の話題として、新しい友達ともすぐになじめたらしい。他にも「うちの子は中学になじめなくて」みたいな話をしている保護者が何人かいたので、似たようなバックグラウンドを持つ子供たちが集まっているのかもしれない。毎日楽しそうに、授業時間以外にもビデオコールの約束をして、まだ実際には会ったことのないクラスメートと笑い声をあげている。聞かれるのがいやだと言って、私のいない部屋でビデオ通話をしているのだが、声は漏れ聞こえてくるし、私も思いっきり聞き耳を立てる。あるいは、用事があるふりをしてわざとそばに行く。娘、めっちゃしゃべっている。娘を知る私の友人たちも、あんなにしゃべっている彼女は見たことがないだろう。もう、びっくりするよ!

明るい未来への道のりは、コロナなんかに邪魔させない。


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