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2020/4/7 じゃがたらから愛をこめて

状況がますます厳しくなるにつれ、本社命令などから、次々と日本人が帰国しているらしい。私の周りは駐在員ではないどっぷり在住者が多いので、帰国する身近な友人は、もともとこの時期に帰る予定だった一人がいるだけだ。にしても、大変な時にぶつかってしまった。成田からはレンタカーで東京の自宅に帰るそうだ。家に着くまではドキドキもの。順調に帰れるよう、チャットで励ましつつ、ふざけつつ、見守っている。

しかし、日本の家族を思って帰国するにしても、フライト減便だとか、搭乗者制限だとか、航空券が高いとか、着いてからの移動が困難(公共交通機関の利用不可)だとか、14日間の隔離だとか、次にインドネシアに戻れるタイミングがいつになるかわからないとか、超えるべきハードルが多すぎる。
*もろもろの事情からインドネシアに残っていらっしゃるみなさん、いろいろご心配かと思いますが、ひっそり応援してます。

私は外国人なので、そもそも日本入国ができない。そう。私はインドネシア人。2013年に帰化している。

その辺の詳しい事情はこちらの記事をよかったらどうぞ。

要は、私はインドネシアで生きていくことを決めていた。となると、日本人なら滞在ビザがいる。ビザをとるには、勤め先の企業なり、配偶者なりが保証人になってくれる必要になるが、その当時の私はフリーランスだったし、夫とは離婚訴訟を進めようとしていた。娘はふたりともインドネシア国籍。娘と私の国籍が違うと、万が一何らかの事態が起きた時に彼女たちを守り切れないのではないかしら……というもろもろの事情がある中、すでに私にはインドネシア国籍を取得するという選択肢以外なかったのだ。

実際のところ、日本国籍を失って損したとか、センチメンタルな気持ちになったとかいうのはまったくない。日本には数次査証で何度でも帰れるしね。しいて言えば、かの強力な日本パスポートを失ったことで世界旅行がしづらくなったが、別にそうしょっちゅうアジアの外に出るわけでもないし。いまだに欧米行ったことないんだけど、まあ行くことになったらがんばってビザをとりましょう。

しかし、まさか日本に入国できない事態になるとはね……。
日本には両親と弟がいる。幸いみんな元気でやってる。きれいな桜の写真も送ってもらったよ。次に会って「あの時は大変だったね~」って話す時まで、乗り越えていこう。

な。


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