5月病より10月病

よく世間では5月病と言われ、新年度から一月ほど経ち、連休が明けた頃の時期が憂鬱になりやすいと言われているような気がします。

ただ、私個人は、5月は気分がわくわくすることはあれど、憂鬱になることはまずありません。

澄み渡る青空。暖かく穏やかな風。丘の上の緑の海。美しい花の香り。やがて訪れる夏の気配。

何となくすべてのものが躍動感に満ち満ちているように感じます。

英語でも春はspringでバネと同じ、生き物が飛び出てくるような、生命力のあるイメージです。

私が憂鬱になるのはちょうど今頃、10月から11月にかけて。何となく気乗りせず、物悲しい。そして物凄い閉塞感に襲われます。

急速に早くなる夕暮れ。うすら寒い風。枯れ葉で散らかる街並み。あちこちに充満する踏み潰された銀杏の実の臭い。やがてやってくる冬の気配。

何となくすべてのものが死に絶えていくような、そこはかとない終末感を覚えます。(大袈裟ではなく)

英語でも秋はfallで落下する意味、生命が下降していくようなイメージです。

私は冬ももちろん嫌いなのですが、冬は、特に年が明けてからは少しずつ日が長くなり、特に2月以降は、ほんのうっすらですが春の光をそこはかとなく感じられ、死から再生のイメージがあります。
だから憂鬱感は秋ほどではありません。

まあ、冬については、年末年始のどんちゃん騒ぎと年度末近くの多忙さに誤魔化されている感じもしなくはないです。
秋はそれがないのも憂鬱の原因かもしれません。
ハロウィンは特に興味なし、他に楽しい行事もないですし。(子供の頃はそれに輪をかけて、面倒な体育祭や文化祭とかがありましたし。)

また、冬の寒さが嫌いな人は周りに多いですが、秋の憂鬱さに共感する人は少なく(何故だか秋が好きな人が多い気が…)、そんな孤立感(?)も原因のひとつだったりするかもしれません。

今年ももう、いつの間にかそんな季節。
まあ無理をしないのが一番かなと思います。

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