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障害カミングアウトとお金事情④「失礼」
三者面談
「よっこいくんやお母様を論破したり押し付けたりすることはありませんから」
リビングのテーブルについた保険屋の彼は、そう言って話を始めた。
※親と保険屋と自分と3人で面談することになった経緯については⬆前回③に書いています。
「高い」と言って聞かない母を説明して納得させてほしい、ということで保険屋の彼を自宅に呼んだのだが、冷静に考えてやはり保険料が生活費困窮するレベルで高いので、内容を一部削ることに決めた。そのことは今回初めて話す。
「話し合って出した結論で、この特約を外したい。保険料1万円程度に抑えたい。2万円はしんどい」と要望を出した。
彼は全く聞かなかった。
「医者が処方した薬を、高いですって言って飲まないんですか??」
…どんな営業マンだ?
一応彼の言い分も聞いておきたい、もう1度改めて説明を聞こうと自分は思っていたが、ここで母がヒートアップした。
「考えてくれたくれたことは分かるけど、払えなかったら意味ないやん。車買うにも家買うにも、まずは予算から考えるでしょ??」
自分が設計した保険に、絶対の自信があるらしい。
「よっこい君の収入、支出や現状を聞いた上でベストなプランを組んだんです。削る余地などありません」といったことを話しだした。
「お母様は昔○○生命でお勤めだったんですよね ……それは窓口担当ですよね?」
自分は"現場で"足を運んで、それこそよっこいのような人まで、いろんな人を見てきている。事例や経験の蓄積をもとにお話ししている。窓口で座ってるだけのあなたとは違うんです、
と言わんばかりのマウントを取り出した。
「そんなに高い高い言うなら、なぜもっと若い時にお子様の保険を見直してあげなかったんですか??」
「なぜこっちの要望を全く聞いてくれないの?お客さんがこうしたいって言ったら普通その通りにするでしょ??」
僕を置き去りにして、とんでもないバトルが始まった。そういえば論破押し付けしないって言ってたよな…?
収拾がつかなくなったので、翌日改めて2人(母抜き)で延長戦をすることにした。
保険屋から「あれからお母さんなんか言ってた?失礼なこと言ったと思うけど、有意義な話の場になったと思う。じゃあ明日よろしくね~」と夜にLINEがきた。
有意義…?
失礼とは
―――翌日―――
「昨日全然会話になってなかったもんな~」「めっちゃイラッとしたけど、お客さんやからなんとか抑えたわ」
「目先のお金ばっかりでしか物事を見ない」
商談場所のコメダ珈琲に向かう車中で、彼は運転しながら僕の母への愚痴をぶちまけだした。
友人の親相手にそこまで言う…?さすがに家族非難には腹が立った。
「お前の母ちゃんデベソ」なんて友達の親をディスるやつなんてさすがにおらんやろと今まで思っていたが、いるもんだ。それもただのからかいを越えてガチ批判で…。
仮に母が毒親だったり絶縁してたりしてても、言われて気分の良いものではないと思う。
***
そしてコメダで改めて保険商品の説明を聞いている時に、彼にこんな質問をしてみた。
「この特約、仮に健常者やったらいくらになるん?」
すると彼に「その言い方は失礼やで」と返された。
お前のこれまでの客を見下す態度や言動のほうがよっぽど失礼だろうと思うが、どうだろうか。
彼と設計された保険に対する違和感がこれまで少々あったが、不信感に変わり、話や質問を済ませてから最後にクーリングオフするように言った。
***
ちなみにクーリングオフ自体は前日の時点から9割方決めていて、今日の彼の説明や態度次第では、特約を外して減額した内容でこのまま進めようと考えていた。
2ヶ月に1回支給の障害年金が入らない月は赤字になると話した時点で彼も「これはクーリングオフしかないな」と思っていたらしく、じゃあなんでもう保険入らんのに話続けるねん時間のムダやろと言われたが、それは次ほけんの窓口に行く時の比較判断材料にするためだ。
結論
今回カミングアウトしてみてわかったのは
話しても病名(うつ病)や症状まで。障害者手帳や雇用のことは話しても大してプラスにならない
現状(就業状況など)を詳細に説明する際には役に立つが、特に関係ない人にまで話す必要はなかった
友人とは一切金銭関係を結ばない
こんなところである。
"障害者雇用枠で働いている"という所だけ「パートやから薄給やねん」とかでテキトーに濁しているが、これからもこれでいくつもりだ。
「障害(者)」というワードを出すと、相手の表情が変わる。さらに「健常者」と言うとツッコミが入る。
隠してたモヤモヤはあるが、話してみて自分がスッキリすることもなかったし、ややこしくなっただけだった。
あと、保険屋の同級生とはもう会いたくなくなった。一度お金絡みでこんなこと*が起こると、もう元のまっさらな友人関係に戻ろうなんて気にはなれない。地元メンで集まりがあっても、そいつがいたらもう行かない。
*後日、2万円の保険料が相当過剰でぼったくられていたことがわかった。
***
①~④のシリーズとしてはこれにて終了です。
長いことお付き合いいただきありがとうございましたm(*_ _)m
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