子どもに思いっきり触れられるのは、きっと今しかない
「マッサージして~
たいちゃん、たいちゃん~って」
イヤイヤ期真っ盛りの2歳の長男が
寝る前に小さな声でそっと伝えてくれた。
ほぼ寝落ちしていた私はムクッと起き上がり
オイルを手に取り、長男のお腹をゆっくりとさする。
「たーいちゃん、たーいちゃん、たーいちゃんのお腹のマッサージ~」
長男の出産を機に出会ったベビーマッサージ。
はじめは、私自身が外に出る理由が欲しかった、ただそれだけ。
長男へのマッサージは
ハイハイで逃げられ
走って逃げられ
なんだかこれ、求められていない。
ベビーマッサージは私の中から消えていきました。
「小学生になってもマッサージしてって言ってくれたりしますよ♡」
そう話してくれたレッスンの先生の言葉がずっと引っかかっていて。
〝そんな風に楽しめるようになるのだろうか〟
次男の出産を機に、もう一度やってみよう。
すぐ飽きる自分に負荷をかけるため、養成講座にチャレンジしてみよう。
少し学んだある日、せっかくだから長男にもやってみました。
たくさんある中から一つ
長男が好きそうなものを一つ。
逃げてしまうかな、と思っていたのに
「もっとやって~」というのです。
弟が生まれて赤ちゃん返り真っ最中の長男、
自分の名前を呼ばれながら目を見つめてゆったりと撫でられる、もしかしたら彼にとって特別な時間なのかもしれません。
あぁ、長男にはもう遅いかな、と思っていたマッサージが
長男と私の両方のココロを温めてくれるものになるなんて
ちょっと意外でした。
日々、目線や会話はイヤイヤ期で目が離せない長男に向いていて
ずっと抱っこしている次男の顔を全然見ていないことに気づいて
じっくりマッサージをして自分の心を次男だけに注いだりしています。
「触れる」って改めてすごいな。
毎日足にまとわりつかれ、後ろから乗っかられ、抱っこして授乳して
一日中肌をくっつけているのが、乳幼児の育児だから。
でも、そこに鬱陶しさを感じたり、むしろ何も感じていなかったり。
こぼれるように流れてしまって、自分の手にぬくもりが残っていなくて
ただただ、疲れてしまっていて。
「きっと、すぐに彼らに簡単に触れなくなる日が来る」
ギューッとすることも、手をつなぐことも、ナデナデすることも、させてもらえなくなる。その時にきっとこのマッサージの感覚を思い出すと思う。
長男の入院中、キャッキャと言いながらしたマッサージ。
沢山怒った日の寝かしつけ、ニッコリしながら寝落ちするまでしたマッサージ。
保育園の間、次男に昨日も放っておいてごめんね~といいながらホッコリゆったりするマッサージ。
あぁ、今夜もマッサージをしよう。眠いけど、とっても幸せなあの時間を大切にしよう。
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